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サムスン端末のファンは、AppleのiPhone Xに搭載されているFace ID顔認証システムに対して恐らく羨望の眼差しで見ているか、或いは好奇心を寄せていると思われますが、残念ながらサムスンの次世代フラッグシップモデル、Galaxy S9にはFace IDと同様の3D顔認証システムは搭載されないもようです。
サムスンのお膝元の韓国のメディア、Business Koreaが、サムスン社内と外部のソースからの情報として、サムスンのGalaxy S8、Galaxy S8+とNote 8には既に顔認証機能が搭載されていますが、このGalaxyシリーズの顔認証システムの安全性は、モバイル決済の要求を満たしていないとのことです。
Galaxyシリーズに搭載されている顔認証システムはパスワード・PINコード・パターンの代わりとして、指紋認証と虹彩認証によるロック画面のアンロックに使用することができますが、モバイル決済には使用することができません。しかし認証システムの最後の2つ、指紋認証と虹彩認証については、Samsung PayとGoogle Payを使用するには十分な安全性を持っています。
しかし、Appleの最新のiPhone Xに搭載されている顔認証システムFace IDでは、ユーザの顔面に3万以上の目に見えない赤外線（IR）のドットを照射し、ユーザの目、鼻、口などを更に細かく認証することができ、3Dの奥行きのあるパターンを作り出すことによって生体認証を可能にしています。サムスンのGalaxyシリーズの顔認証システムでは3Dの奥行きはなく、2D（平面）での認証となっていて、写真でも認証できてしまいます。
Face IDの3D顔認証は、スマートフォンとしては、iPhone Xに初めて採用されたものです。一部のiPhoneファン（特に長く使用している人）は、AppleがiPhoneから指紋認証システムのTouch IDと、一緒にホームボタンを取り去ってしまったことでFace IDを使わざるを得なくなったというそのやり方に文句を言っている人も多いのですが、しかしFace IDの顔認証はやはりスマートフォンメーカーの競争の中では、最先端でイノベーティブなものなのです。私も最初は本当に使いにくいと思っていたのですが、徐々に慣れてきました。
サムスンは上記についてのCNETの取材に対しノーコメントとしていますが、この韓国の巨頭でさえ、まだ類似の3D顔認証システムを導入するにはまだ技術的に早いといえます。とはいえ、最近はAppleがサムスンをはじめ多くのAndroidメーカーの機能を追ってその完成度を非常に高めた状態でリリースされてしまうと、サムスンとしてもそれに対抗した端末を早めに出したいと考えるのは自然かもしれません。またサムスンとしては、次世代Galaxy Note 9にFace IDと類似の3D顔認証システムを搭載し、カニバリズムを避けるためにGalaxy SシリーズとGalaxy Noteシリーズに差をつけようとするかもしれません。
ただ、AppleのiPhone Xに搭載のFace ID（の3D TrueDepthセンサー）は、他社に比べ少なくとも2年半以上リードしているというのがKGI証券の著名なアナリスト、Ming-Chi Kuo（郭明錤）氏の見解です。サムスンがいかに開発費に資本を投入したとしても、この顔認証システムの分野においては追いつくのは容易ではないかもしれません。
個人的には、AppleはFace IDにプラスして虹彩認証を用いるのがより安全で、更に認証速度を上げるためにはいいのではないかと思います。またiPhone XのFace IDでのロック解除の際、上へのスワイプはいらないか、何らかの方法でもっと簡略がした方が毎回のロック解除がもっと速くなるのではないかと思っています。。サムスンとは関係ないところですが。
記事は以上です。
（記事情報元：CNET）