iPhone Xの他社を2年半リードしている3D TrueDepthセンサーユニットは、他社にとっては苦痛に

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Appleが11月2日に販売される新型iPhone【iPhone X】の製造において、3D TrueDepthセンサーの必要数量の確保が非常に困難であるとされていて、初期ロットが少なくなるため10月27日の予約では殆ど手に入らないのではないかともいわれています。

そして、3D TrueDepthセンサーの製造キャパが世界的に不足していることは、Appleだけではなく、Androidスマートフォンメーカーにとっては”苦痛”でしかないようです。

iPhone X

AndroidメーカーはAppleのTrue Depthレベルの3Dセンサー付カメラの搭載を見送らざるを得ない状況に

Appleの3D TrueDepthセンサーモジュールは原価が高く低収益率になること、また生産キャパが非常に小さいことから、Androidスマートフォンメーカーは、恐らくAppleがリリースすることで業界標準になると思われる、3D TrueDepthセンサーを搭載したスマートフォンの生産計画を先延ばしにしなければならなくなっているようです。

生産キャパが小さいことで、Apple自身も【iPhone 8】シリーズと同時リリースは諦めざるを得なくなってしまったほどです。しかも、10月27日予約受付・11月2日販売時点の初期ロットの数はたったの1,200万台との情報もあります。ただ、その希少性は逆にAppleにとってはプラスに動く可能性もありますが。

 

最近はAndroidメーカーに技術的に後れをとっていたApple

話を戻しますが、3D TrueDepthセンサーはAppleのハイエンドモデル【iPhone X】の最大のウリの1つとなっていて、そしてAppleがスマートフォン市場での優勢を取り戻すためのキーとなる要素となっています。

なぜAppleが【iPhone X】でそんな機能を盛り込んだのか。。それは、Appleはその他のモバイルテクノロジーに関しては、既にAndroidメーカーに後れをとっていると言わざるを得ないからでしょう。

既に中国国産メーカーのXiaomi(小米)、Oppo、Vivoなどは2017年末にAppleの【iPhone X】に似た端末をリリース予定とさえされています。

 

ソフトウェア面でもAppleが有利に

しかし不幸なことに、サプライヤーの生産キャパがAppleの受注さえ満足できないため、Appleの競争相手であるAndroidメーカーのものは完全にAppleの後回しになるのは必定です。つまりこれは、Appleの競争相手達は少なくとも生産計画を2018年以降に先送りしなければならないことを意味します。

それ以外にも、スマートフォンメーカーは3D TrueDepthセンサーをサポートするソフトウェアやアプリケーションを開発しなければならず、このソフトウェアの面でもAppleは他社の遥か先を行っているといえます。

 

AppleのTrueDepthセンサーは他のメーカーを2年半以上リード

著名なKGI証券のアナリストMing-Chi Kuo(郭明錤)氏の以前のレポートによれば、Appleの3D TrueDepthセンサー技術は、他の競争相手であるAndroidスマートフォンメーカーに比べて少なくとも2年半は先取りしていると指摘しているほどです。

そのレポートでは、Androidスマートフォンメーカーは2年半の時間を使わないと、AppleのようなTrueDepthカメラ・センサー機能とユーザ体験を提供できないとされています。

 

サムスンは顔認証システムを実現しているが、2D止まりでAppleより断然後れた技術

Androidスマートフォンメーカーの中でも大手で、Androidの開発元のグーグル(Google)や、メーカーとしては最大手のサムスン(SAMSUNG)も、生産キャパについて解決しないと、TrueDepthカメラと類似した機能を搭載するのは難しいと考えられます。そしてサムスンは既に顔認証機能は搭載していますが、サムスンの技術は2Dのみとなっていて、3Dではありません。

ということでやはりサムスンのGalaxy S8の顔認証システムよりも、【iPhone X】の3D顔認証システムの方が圧倒的に進んでいることになります。

 

「未来をその手に。」の【iPhone X】は、Appleの圧倒的なブランディングと生産経験が生み出していた

そういう意味では、やはりAppleが【iPhone X】の宣伝文句として使用している「未来をその手に。」は、非常に現実に即したものであって、どこかの某メーカーのような誇大広告ではないということがいえるでしょう。やはりAppleはすごいものを作って来たという感じがします。

しかも、Appleは10万円を超える単価でスマートフォンを売るためのブランディングの基礎も応用もしっかりとできています。それだけの単価と販売台数の予測が取れる上に、製造の経験も非常に豊富なため、生産工場を優先的にコントロールすることができ、先進的なシステムを自社端末に他社に率先して導入することができるのです。

 

でも本当に【iPhone X】が買いかどうかは話は別。。

ただ、本当に顔認証システム「Face ID」が従来の「Touch ID」に比べて使いやすいかどうかは別として。。ということで、【iPhone 8】シリーズを選ぶのか、または【iPhone 8】シリーズよりも3万円以上高い【iPhone X】を選ぶのかは、やはりユーザ自身の選択次第ということになりそうです。

記事は以上です。

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