9to5Macによると、Appleは米国時間10月20日、個人向けの修理プログラム「Self Service Repair」の対象機種を追加しました。Apple純正の部品と工具を買って自分で直せるこのプログラムに、【iPhone 18 Pro】とiPhone 18 Pro Maxが含まれました。
同じ日に、M5 MaxとM5 Ultraを搭載したMac Studioと、M6とM5 Proを搭載したMac miniも対象になりました。iPhone 18 Pro向けのカメラ部品は約3万9,500円(249ドル)で前年モデルと同額です。取り外した古いカメラを返却すると約9,500円(59.76ドル)が戻り、実質約3万円(189.24ドル)です。ただしMacRumorsによると提供地域は米国・カナダ・欧州のみで、日本は2022年の開始から4年半たった今も対象外のままです。

13種類の部品、カメラは可変絞りになっても据え置き
9to5Macによると、iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxで多数の部品が買えるようになりました。対象は背面ガラス、バッテリー、下部スピーカー、カメラ、ディスプレイ、筐体などです。さらに前面カメラ、ロジックボード、メインマイク、SIMトレイ、Taptic Engine、上部スピーカーや小物も含まれます。
接着剤カッター、吸盤、ナイロン製のへら、トルクドライバーなどの工具はSelf Service Repair Storeで別売りになっていて、購入か貸し出しを選べます。Appleは2022年4月の開始時の発表で、工具一式の貸し出しを1週間約7,800円(49ドル)、送料無料としていました。
注目はカメラの値段です。iPhone 18 Proのカメラは6枚の羽根で絞りを変える可変絞りの新機構になりましたが、部品の価格は約3万9,500円(249ドル)で、前年のiPhone 17 Proと同額に据え置かれています。古いカメラを返却したときの戻り金約9,500円(59.76ドル)を引くと、実質約3万円(189.24ドル)です。ちなみに同じ10月20日、Appleは米国の製造パートナーの発表の中で、デラウェア州のQnity Electronicsがこの可変絞りカメラ用のフィルムを生産すると公表していて、部品の供給元まで表に出てきた一日でした。
Macの方は、Mac StudioがThunderboltとUSB-Cのポート、ファン、スピーカー、SSDモジュール、ロジックボード、電源など、Mac miniがファン、スピーカー、ロジックボード、電源などです。
日本のApple正規修理43,800円と比べると
日本のユーザーにとって気になるのは、この部品代が日本の修理料金と比べてどうかですよね。日本のAppleの保証対象外修理では、iPhone 18 Proの背面カメラの損傷は見積額43,800円だとITmediaが伝えています。米国の部品代を円換算すると約3万9,500円で、日本の修理見積額との差は約4,300円です。古いカメラを返却すれば部品代は約3万円となり、差は約1万3,800円に広がります。
これは米国の部品価格を日本の修理料金と比べた参考値で、米国での税金や工具代、配送条件は含めていません。日本の43,800円は作業を依頼する場合の見積額です。
そしてiPhone 18 Proのカメラ交換は、かなり難度の高い作業になりそうです。当ブログでもお伝えした通り、iFixitの分解ではカメラに手が届く前に、フロントパネルを外す工程で枠が破損した事例が報告されています。もし作業中に画面側を傷めれば、ディスプレイの修理は日本のApple正規で57,800円ですから、最大でも約1万3,800円の節約のために、はるかに高い修理代を払う羽目になりかねません。
工具を持たず、修理の経験もない人なら、この価格差だけを理由に自分でカメラを交換するのは勧めにくいですね。
開始から4年半、日本はまだ対象外
Self Service Repairは2022年4月に米国で始まり、その後欧州とカナダに広がりました。Appleのサポートページの国・地域の一覧には米国、カナダ、英国と欧州各国が並んでいますが、日本は対象外です。日本の個人向けには、この制度を通じた部品購入の窓口が用意されていません。日本では、当ブログでもお伝えしたバッテリー交換22,800円のように、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダへ修理を依頼できます。
また、日本には独立系修理プロバイダプログラムもあり、承認された事業者は純正部品や工具を使って保証対象外の修理を行えます。個人が自分で部品を買う制度と、修理業者が純正部品を調達する制度は、窓口が異なります。
小龍的にはこう思った
部品代が前年と同じというのは良いニュースですが、日本から見ると「買えない部品の値段」の話です。カメラ約3万9,500円に対して日本の正規修理が43,800円ですから、小龍的には、仮に日本でこの制度が始まったとしても、工具と手間と失敗のリスクを考えると、一般ユーザーが自分で直すメリットは薄いと思います。
AppleがSelf Service Repairの対象として挙げているのも、電子機器の修理に必要な知識と経験がある個人です。対象地域で工具を持ち、修理の経験もある人なら、部品だけを買って端末を長く使う選択肢が増えます。まあこれは規制対策なのだと思われます。実際にはかなりハードルが高い作業であることは間違いありません。
日本で使っている人は暫く、AppleCare+に入って、Apple Storeか正規サービスプロバイダに依頼するのが一番安全で安く済む方法かと思われます。
記事は以上です。
(記事情報元:9to5Mac/MacRumors/ITmedia。円換算には三菱UFJ銀行公表相場の仲値TTM(2026年10月20日付、1ドル=158.61円、相場表)を使用しました)


