「iPhoneは一般人にも使いやすくすることにコストがかかった」Appleのエンジニアの証言

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2008-03-04-12-10-27

Apple(アップル)がSAMSUNG(サムスン)を相手取って訴訟を起こした特許裁判の法廷上で数日前、
AppleのエンジニアのGreg Christieが証人として出廷し、
Appleが初代のiPhone(iPhone 2G)を開発するのにどれほどのリスクを冒したかを述べ、Appleの創造力とイノベーションは保護を受けなければならないと主張した。

Greg Christieは当時ソフトウェア機能の開発を主に担当していた。例えば、Slide to Unlock、連絡先の中から直接電話する機能、またタッチパネルで操作するミュージックプレイヤー(iPod機能)等だ。
彼は法廷上で、Appleは3年の時間をかけて彼らの初めてのスマートフォンを開発しており、
またこれほど開発に時間がかかったのは、エンジニアが多くの時間を開発と機能の調整に使ったこと、その目的はスマートフォンを初めて使った人でもすぐに使えるようにするためだったと証言した。
また彼はUIや機能を簡潔に作ることは全く容易なことではないことも強調している。

また「その中で最大の挑戦の一つは、我々は違う業界の人たちにこの製品を販売しなければならなかったことだ」と述べ、
「製品のデザインの過程で、Appleが決して忘れなかったのは一般人でも我々と同じように十分に我々の製品を使いこなせるようにすることだった」と振り返っている。

このAppleとSAMSUNGの二社による特許戦争は二年にも渡って続いて混戦模様を呈しており、その戦場をまたカリフォルニア州サンノゼに戻している。
AppleはSAMSUNGが5種類の特許を侵害しているとし、20億ドル(約2,200億円)の賠償金を要求している。
逆にSAMSUNGはAppleが二種類の特許を侵害しているとして、700万米ドル(約7億5千万円)の賠償額を請求している。

双方ともに賠償金を要求しているが、今回の訴訟に関係するのは賠償だけではない。モバイルデバイス市場そのものの将来が関わってくることになる。Appleの3分の2の売上はiPhoneとiPadによるものであり、SAMSUNGは世界で最大のスマホメーカーだ。両者共に、スマホ市場のトップメーカーになるべく争っている。
お膝元の米国ではAppleが優勢だが、世界的にはそうとも限らない。

Greg Christieは証言の中でAppleが初代iPhoneを開発したプロセスと、デバイスの使いやすさについて非常に努力したことを強調した。Appleが行った多岐にわたる調査では、スマートフォンユーザが最もデバイスに求める要素は使いやすさで、特にこの点をAppleは法廷で強調したかったものとみられる。

以下は個人的な意見だが、
確かにiPhoneは初代からろくな取説がついていなかったことでわかるように、
取説が必要ないほどに誰でも簡単に使えるのは本当だと思う。
ただ私はもともとiPhoneよりもずっと前から様々な不便なポータブルデバイス(Palm PilotからWindows Mobileまで)を使っていたが、
そういえば説明書を読んだことは殆どない。
しかしもし初心者であったとしても、
iPhoneはきっと使いやすいデバイスだったとは思う。
※私が初代iPhoneを買った時に驚いたのは、
多言語表示と入力をOSを改変することなく問題なく扱えることくらいだったが。。笑

もちろんiPhoneがスマートフォンの全ての面で最も優れているかというとそんなことはなく、
文字を打ったりするときなどはキーボード付きデバイスの方が圧倒的に扱いやすい(BlackBerryなど)。
しかし、正直現在世界で最も売れているスマホで、
SAMSUNGを筆頭とするAndroid機は、
明らかにApple・iPhoneが実現したものをそのまま流用している気はする。
なぜならSAMSUNG等現在の主力のAndroid携帯メーカーは、
iPhoneが登場するまではかなり個性的なデバイスを作っていたのに、
iPhone販売後は殆どがiPhoneやiPadと同じような端末ばかり出しているからだ。

記事は以上。

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