ここ1週間ほど、テクノロジー系のメディアがこぞってAppleが自動車ビジネスに乗り出すという噂を報じており、既に収拾がつかないほどになっている。当ブログでも昨日、プロジェクトコードネーム”Titan”とされるAppleのプロジェクトと自動運転システムについて書いたばかりだ。このようにメディアが騒ぐ中、アナリストたちも黙って座っているわけにもいかないようだ。
アナリストの分析:Appleは自動車業界参入で年間6兆円の営業収入が増える
投資銀行や資産運用を専門とするPiper Jaffrayのアナリスト、そしてAppleのテレビ(Apple TVではない)の熱心な支持者でもあるGene Munsterが本日の投資者向けレポートの中で、米国の自動車市場規模はだいたい毎年5,000億米ドル(約59兆円)で、そのうちAppleは10%のシェアを取るだろうと予測している。
つまり、もしAppleが自社の自動車をリリースしたら、毎年500億米ドル(約5.9兆円)の収入が増えるということになる。
根拠となるデータ
Munsterが引用したのはEdmundsとTrueCarによるデータで、2014年の米国の新車販売台数が1,640万台で、販売価格の平均が3.1万ドル(約367万円、2014年8月の平均値)だったため、それをかけることによって米国の今の自動車市場規模を毎年5,000億米ドルと見積もったとのこと。MunsterはAppleはこの自動車市場で10%のシェアを獲得することができ、同社の営業収入を23%上昇させることができると予測している。
“我々は、1台の車が腕時計やテレビと同様、Appleの将来の重要な戦略目標となることを信じている”とはMunsterの言葉だ。
画蛇添足:これでますますAppleは金満に?
当然上記の数字は売上の話であって、利益率の話が出ているわけではない。現在はもちろん原価がどれくらいかかるかはわからないからだ。シェアの10%という数字も正直ざっくりしすぎている。まだAppleも正式に自動車の開発を発表したわけでもないし、どのようなものが出てくるかも全くわかっていない。
しかしAppleのこれまでの価格戦略をみてみれば、当然かなりの利益率をのせて売り出すことには間違いない。Appleが平均金額で自動車を売るとも思えない(価格でイノベーションを起こす会社ではない)。
このアナリストのいうことが本当になれば、Appleは自動車業界での成功によってますます株価は鰻登り、そしてAppleの市場価値や利益もますます増えることだろう。
しかし、驕れる者久しからず、永遠に上がり続ける株価などは存在しない。
最後に笑うのは誰だろうか?
記事は以上。
(出典元:WeiPhone)