イギリスのロイター社(Reuters)は9月23日、Appleの営業のトップのフィル・シラー上級副社長が、22日にAppleは中国のアプリデベロッパーがもっと簡単に開発ツールのXcodeをダウンロードできるように努力し、App Storeのアプリが更なる攻撃を受けることを防止すると述べたと伝えている。また、フィル・シラーによれば、Appleは具体的には中国国内でXcode開発ツールのダウンロードサービスを提供する計画があるとのこと。
Appleは先週、iOSのApp Store上のアプリが”Xcode Ghost”による大規模な攻撃を受けていたことを認めた。そしてフィル・シラーは事件が暴露した後、どのようにApp Storeとその上で公開されているアプリのセキュリティを保障するかについて初めて言及したAppleの高級幹部となる。
中国のアプリデベロッパはロイター社に対し、彼らがAppleではないサードパーティのソースからアプリ開発ツールのXcodeをダウンロードするのは、中国国内からAppleが海外に置いているオフィシャルサーバの接続速度が遅いためだとしている。中国はAppleにとって世界で2番目の市場であるため、中国からのクレームは無視できなくなっている。
Appleのオフィシャルサイト中国大陸版でも、フィル・シラーがAppleは既に25種類の”Xcode Ghost”に感染しているアプリがあることを認め、ユーザに削除とアップデートを求めている。
ただ、シラーは、AppleはまだXcode Ghostに感染しているアプリがユーザのデータを送信したことがあるかどうかについてはまだ把握していないとも述べている。
画蛇添足 One more thing…
なお、当ブログでもXcode Ghostについては詳細をまとめている。
問題は、中国全体が巨大イントラネットのようになっていることなのだが、中国で商売をするにはその中に入り込み、そのルールに従いながらやるしかない。Appleはこれまでかなり中国とうまく付き合ってきたし、App StoreやiCloudのサーバなどは中国国内に移したので速度的には問題がなかった。しかし今回手を入れていなかったデベロッパ方面で問題が起こってしまった形だ。幸い、WeChatやCamcard/CamScanner以外に世界的に広く使われている中国開発によるアプリはなかった。Appleはすぐに体勢を立て直すだろう。
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(記事情報元:cnBeta)