Apple Watchがリリースされ、早くから非難されていた問題は、サードパーティ製のアプリのパフォーマンス(起動時間や動きも含め)だった。
なぜならApple Watchにインストールされたサードパーティ製のアプリの起動やデータの利用は、必ずペアリングしているiPhone上で同じアプリが動作していることが前提だったからだ。それに対し、Appleのネイティブアプリはスタンドアローンで動き、起動も速いのでその違いが非常に鮮明となっている。
AppleのCOOで上級副社長のジェフ・ウィリアムズ(Jeff Williams)が昨日Re/codeに語ったことによると、今年の後半には上記の問題について大きな改善がみられそうだ。
というのも、Appleは6月8日から開催されるWWDC 2015でApple Watch SDKを発表する予定で、新たなSDKではデベロッパに対してApple Watchのセンサーやデジタルクラウン等に直接アクセス可能なネイティブコードを開放するもようだからだ。またこのSDKを使うことでアプリのスタンドアローン化ができるようになり、サードパーティ製アプリもネイティブアプリ並に起動や動作が速くなるようだ。
上記のWWDC 2015で発表されたApple Watch用ネイティブSDKは今年の秋頃にリリースされるもようで、恐らくリリース時期はiOS9との発表との兼ね合いを図るものとみられている。
なお、Re/codeの取材に対し、ウィリアムズはApple Watchの売り上げについて聞かれた。その時ウィリアムズは具体的な数字には触れなかったが、「沢山売れたよ、でもまだ足りない」と答えている。
最後にウィリアムズは現在4,000ほどのApple Watch対応サードパーティアプリがApp Storeにあるとしているが、上記のApple Watch用のネイティブSDKがリリースされれば、その数が飛躍的に増加すると見込んでいるようだ。
画蛇添足 One more thing…
確かに、今のApple Watch上でのサードパーティ製のアプリは正直起動も動きも絶望的なほど遅く、特に起動に数秒もかかるようなアプリはもはやさっさとiPhoneを取り出した方が早く、起動が遅いアプリはわざわざApple Watchで立ち上げる意味がなく、実用的レベルではない。
さすがにその起動の遅さなどが災いしてか、App StoreでのApple Watch対応アプリが4,000と、iOSアプリ全体の中では圧倒的に少なくなっている。
しかしもし上記の問題が修正されるようであれば、もちろん大歓迎だ。高い金を出して立派なおもちゃを買った私も救われるというものだ。しかし秋までとは。。待ち遠しすぎる。もうちょっと早くできませんかね、Appleさん?
記事は以上。