やっとiOSに追いついた?次世代Android “M”の6つの新機能まとめ

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Google I/O Android M

毎回Google I/O大会が開かれると、当然Androidについて最初に触れられるのが慣例で、今年も例外ではなかった。そして新しいバージョンのAndroidシステムを紹介する前に、Android責任者のSundar Pichaiは様々な数字を並べ立てて、Googleが昨年収めた成功について数字で証明した。Androidの販売台数が素晴らしかっただけではなく、更に重要なのは、Google関連の各サービスの長期スパンでの発展がみられたことだった。現在地球上ではなんと10億人以上がGoogle関連サービス(Android、Gmail、Youtube等)を使用しているという。

輝かしい戦績を振り返った後、Google I/O大会はメインテーマの次世代Android OSの紹介に移った以前から噂になっていたとおり、この新システムの名称は”M”と名付けられた今回のAndroid Mのデベロッパープレビュー版では、主に以下の6点の変化が紹介された。

1. アプリの権限

Google I/O Android M

これまでAndroidユーザはroot化(root権限の取得)によって、最高権限を取得していた。“M”ではアプリをインストールする際に、全ての権限を付与するように要求せず、ユーザが初めて関係機能を使うときにその権限を与えるかどうかについて問い合わせるという方式に変更し、また後でアプリの権限を設定したり変更したりすることもできる。実はこれはiOSのやり方とそっくりだ。ちなみに多くのAndroidカスタムROM(例えば小米等)では既にこの機能を実装している。

2. ウェブブラウジングUX

Google I/O Android M

ユーザはAndroid上でのChromeのUX(ユーザ体験)が更に便利になるもようだ。Chrome Custom Tags(カスタムタグ)ページでは、アプリ上のリンクでChromeブラウザのカスタマイズ機能を使うことができる。この全く新しいChrome Custom Tabs機能によって、Chromeを直接アプリ上で動かすことができるようになるのだ。

3. App Links

App Linksはアプリ同士のコミュニケーションや、どのようにジャンプしてきたかが識別できる機能だ。つまり、あるリンクをクリックすると、対応したアプリの目的のページが開く、という具合に。それによって、毎回使用するアプリケーションを指定する必要がなくなる。ただこの機能はアプリの権限の許可とうまく組み合わせる必要がある。

4. モバイルペイメント

Google I/O Android M

あのApple Payやハードウェアメーカーによるモバイルペイメント、例えばSAMSUNG PAYなどが次々と立ち上がる中、Googleも当然指をくわえてみているわけにはいかないようだ。Googleは今年のI/Oでモバイルペイメント”Android Pay”を発表した。全てのNFCを搭載したAndroidで使用可能で、Googleは既に携帯キャリアやオフライン店舗との提携を進めている。これまでのクレジットカードと比べ、Android Payでは毎回の取引で架空のカード番号を発行するため、取引全体のセキュリティが自然と保たれる。以前のGoogle WalletがAndroid Payにとってかわられるかどうかについては、今回は触れられなかった。

5. システムレベルでの指紋認識機能

モバイルペイメントが発表されたということは、Google本体の指紋認識機能もなくてはならない機能となる。Apple iOSのTouch IDでできることはGoogle指紋認識でもできる。デバイスのロック解除やGoogle Playでのアプリの購入も可能になり、UIはTouch IDとかなりそっくりだ。またサードパーティにもAPIを提供する。

6. バッテリー持続時間

以前、Android携帯はバッテリーがもたないといわれていたが、Android Mではシステムレベルでバッテリー持続時間の改善が図られているAndroid MではDozeと名付けられた消費電力管理システムがあり、バックグラウンドでの消費電力を削減し、現行のLolipopに比べて待ち受け時間が2倍になるという。これは多くのメーカーの節電方式とやり方が非常に似ており、デバイスを使用していないときにはアプリを稼働させないというものだ。

まとめ

全体的には、Android Mの現行Android Lからの変化は大きくない。少なくともI/Oでの発表によるUIを見る限り。多くの傾向はAndroidの細かい部分の改善と補完であり、またテクノロジー界で流行の特徴を採り入れるものだ(システムレベルの指紋認識やモバイルペイメント)。Android Mは今年の後半に正式リリースされるもようだ。

更にGoogleはUSB Type-Cコネクタを搭載したAndroid Mデバイスを今年リリースする予定だが、これがNexusなのかどうかはまだ不明だ。本日から、デベロッパーは自分のNexus 5、6、9をAndroid Mデベロッパープレビュー版にアップデートすることが可能となっている。

typeC

今回のI/Oでの新システムAndroid Mで発表された中で、”M”の意味は明らかにされなかった。マシュマロ(Marshmallow)なのか、それともマカダミアナッツクッキー(Macadamia Nut Cookie)なのか?

画蛇添足 One more thing…

今回のAndroid Mでは革新的な新機能はほぼ見られなかった。これでApple陣営も少し胸をなで下ろしたかもしれない。というのも以前の記事に書いたとおり、今年はGoogleのAndroid Mだけではなく、AppleのiOS9やWindows 10モバイル版の三つの新モバイルOSの戦いが繰り広げられる予定だったが、iOS9はこれまでの噂によれば機能改善、安定性の向上、セキュリティ対策に重点が置かれると報道されているからだ。

どうやらAndroid MとiOS9はこれまでの機能改善や小幅な新機能追加に留まり、大幅に変わるのはWindows 10だけになりそうだ。

しかし上記のGoogle I/Oで発表されたAndroid Mの追加機能を読んでいてあれ?と思わなかっただろうか。。実は殆どがiOSやAppleのデバイスでとっくに実現できていることの追随にすぎないものが多いのではないかと。。そう考えるとやはりAppleはGoogleやAndroidの先をいっている企業であることを再認識させられる。もちろん、iOSもAndroidのシステムから”インスパイア”された機能も沢山あるのだが(そしてもちろん脱獄Tweakや脱獄アプリにインスパイアされた機能も山ほどある)。

記事は以上。

(記事情報元:iFanr

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