Apple Music、Bon IverのJustin Vernonに”商業化しすぎで不快”とDisられる

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テイラー・スウィフト(Taylor Swift)であろうと、ヒップホップのドレイク(DRAKE)であろうと、彼らは紆余曲折を経て最終的にはApple Musicと提携を結んだ。しかしアメリカのフォークバンド、Bon IverのJustin VernonはApple Musicに好感を抱いていないようだ。

Bon-Iver_Justin-Vernon

本日VernonがTwitterで、Apple Musicに対する不満をつぶやいている。彼はApple Musicを”文字通り不快なプラットフォーム”であるとし、Apple Musicがあまりに商業化していることを批判している。確かに、最近のApple Musicはそんなところがあるかもしれない。

実はVernonがApple Musicへの不満を漏らすのは今回が初めてではない。Apple Musicが最初にリリースされた時に、暗にそれを批判していた。もちろんApple Musicに不満を持つアーティストは彼だけではない。今ではすっかりAppleの宣伝にも協力しているテイラー・スウィフトも最初は「ユーザへの3ヶ月の無料期間でもアーティストには支払いを行うべき!」とAppleを舌戦で打ち負かしたことは記憶に新しい。もしかしたら、Vernonも暫くしたらしれっとApple Music上に登録されているかもしれない。

Apple Musicは1歳の誕生日を迎えた。6月13日から行われたApple主催の世界開発者会議(WWDC 2016)では、AppleはiOS 10においてモバイルプラットフォームのApple Musicを再度設計しなおし、何度もクリックしないと音楽が聴けないその最悪のユーザビリティを大幅に改善したのは評価できるだろう。

またAppleはストリーミング配信サービスTidalを買収しようとしているという噂もある。Tidalには、現在は準備中ではあるがApple Musicの5倍以上のビットレートを誇る高音質のストリーミング資源があり、また同サービスの運営に参画しているJay Zやその妻のビヨンセ(Beyonce)、カニエ・ウェスト(Kanye West)といった超有名アーティストの限定配信アルバムなど、同サービスの400万人の顧客資源よりも買収価値のあるコンテンツが存在する。しかしこのTidalを買収することで更に商業化しすぎているという批判を受けることは避けられそうもないところだ。

ちなみにWWDC 2016でApple Musicの有料サービス加入者数は1500万人と発表されたが、ストリーミング業界最大手のSpotifyの加入者数は今年3月の時点で3000万人を超えていると発表されており、Apple Musicの加入者数はSpotifyのそれに倍という水をあけられた状態だ。

そんな中、SpotifyはAppleの徴収する30%という使用料の”ピンハネ”を嫌って、直接自社のサイトで登録してもらった場合は値引をするという措置をとったところ、契約違反ということでAppleによって最新バージョンのApp Store掲載のための審査を差し戻されたため、現在ではSpotifyはApp Storeで最新バージョンがダウンロードできない状態にある。Spotifyはそれに対して「米国やEUの不正競争防止法違反の疑いがある」として抗議の書簡を送っているが、Appleは逆にSpotifyが「自分だけ特別扱いしろと言っている」と反論していて、このストリーミングミュージック業界の2つの巨頭の争いは収拾がつかないかもしれない。

またApple MusicはBeats Radio 1でも英語楽曲やヒップホップに偏りすぎという批判も受けている。もともとBeatsの代表だったドクター・ドレー(Dr. Dre)が主導していることで仕方がないこととは思うが、今後幅を広げていかないと身内を重視しすぎという批判を免れない。

公開から1年、色々と難題を抱えるApple Music。今後どのように発展していくのだろうか。また、Spotifyを超える日は来るのだろうか?

記事は以上。

(記事情報元:PitchFork

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