マーケットリサーチ機構のIDCの最新のデータによると、今年の第一四半期(1月〜3月)のApple iPhoneの市場シェアは15.3%となって昨年同期3%ダウン、そして世界のスマートフォン全体の出荷台数は2016年の3月と去年の同期は同じレベルを保っているという。
Appleの会計年度2016Q2の財務レポート会議で、Appleは同期に5,120万台のiPhoneを出荷したとし、昨年同期の6,120万台から1,000万台減って18.3%の落ち込みとなった。なお、この販売台数の中には3月31日に発売開始となったiPhone SEは入っていない。ティム・クック(Tim Cook)CEOはこの製品は顧客から非常に大きな需要と反響があったとしている(が、実際にどのくらい売れているかはわからない)。
2016Q1では世界のスマートフォン全体の出荷台数は3億3,490万台で、昨年同期比で50万台増えただけだという(わずかに増えているがほぼ同じレベルとみて良い)。サムスン(SAMSUNG)の同期の出荷台数は8,190万台で、シェアのトップを握っていて24.5%だが、昨年同期の24.6%からわずかにダウンしている。中国勢のファーウェイ(HUAWEI)、OPPOとVivoもトップ5に入り、中国メーカーの勢いが止まらないことを表している。
ファーウェイは同期の出荷台数が2,750万台となって市場シェアは8.2%となった。昨年同期は5.2%だったことを考えると、ファーウェイは中国外の市場でAppleやサムスンとの競争が可能となることを望んでいるようだ。
Appleは販売台数が減り、市場シェアも減った。特にHUAWEIやOPPOやVivoなどの中国メーカーが躍り出てきたことが大きいだろう(今回シャオミ=xiaomi、小米はトップ5に入らなかった)。いずれにせよ、iPhone以外のAndroidについては世界的に価格競争になっていて、利益が出しにくく体力勝負になっているところがあるだろう。
そう考えれば、市場全体が崩壊しなければ、価格競争に参加せず高い利益率を保ったままシェアをある程度持ち続けられれば、Appleはまだ暫くは莫大な利益を稼ぎ出すことができるのかもしれない。もちろん、このままなし崩し的に落ち込む可能性も捨てきれないが。
Appleの株価は2016Q2の財務レポート会議終了後に大きく値を下げたままだ。
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(記事情報元:IDC)