新型MacBook ProのTouch Barが、2010年Microsoft協賛の学生によるキーボードコンセプトに似てる?

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Appleの新型MacBook Proが発表されたばかりで、その目玉機能として紹介されたOLED(有機ELディスプレイ)の”Touch Bar(タッチバー)”が話題になっているが、ここにきてそのTouch Barに少々”パクリ疑惑”のようなものが持ち上がってしまった。

2010年のUISTの学生イノベーションコンセプトのキーボードがMacBook Proのタッチバーのようなものを搭載?

microsoft-2010-adaptive-keyboard-concept-image

6年前の2010年、MicrosoftのApplied Sciences Groupがスポンサーとして協賛したUIST(User Interface Software and Technology)で行われたACMシンポジウムの学生イノベーションコンテスト(Student Innovation Contest)において、とあるキーボードのコンセプトが発表された。

 

詳細動画はこちら

まずは以下のMicrosoftによるその2010年の動画をご覧いただこう。。そして見た瞬間に、あれ、これ最近見たことある。。と感じてしまうかもしれない。

 

Microsoftによるキーボードコンセプトの評価と解説とは

さてMicrosoftはこのコンセプトキーボードをどのように描写しているだろうか?同社は「Microsoft Hardwareによるディスプレイとキーボードの入力能力がユーザをより生産的にするための調査用プロトタイプ。このキーボードは上側にある大きいタッチセンサーディスプレイと一体になっている。更に、ディスプレイは下側のキーと連結されていて、リアルタイムで変化する表示がなされる。これによって、例えば多言語入力文字の変更などができたり、コマンドアイコンなどを表示することも可能となる」と解説している。

 

動画の詳細を見ると総合的にはTouch Barとの関連性は薄いかも?

しかし動画を詳細に見ればわかるとおり、AppleがまるまるこのキーボードのアイデアをTouch Barに活かしたとは思えないこともわかるだろう。

  • コンセプトキーボードは全体がバーチャルのタッチパネルになっていて、キーもバーチャルキーボードとなっている。
  • キーの上側の横長の部分は基本的にファイルやウインドウや機能のショートカットアイコンを表示するのが目的になっていて、いわゆるWindowsのツールバーの延長線上にある感じがする
  • ディスプレイで見ればいいことをわざわざキーボード上で確認しなくてはいけないような描写も見えること
  • 下側のキーボードのキー上の表示も変わるなど、完全にバーチャルキーボードの仕様となっている

以上の数点から、総合的に見ればAppleのTouch Barのコンセプトやアイデアとは異なっているため、AppleがこのMicrosoftによるコンセプトを見たかどうかはわからないが、もし見たとしてもアイデアをそのままパクったというわけではなさそうに見える。

 

画蛇添足 One more thing…

上記の評価については、もちろん私自身のApple好きという欲目も入っているため、参考程度に受け止めていただければと思う。皆さんはどう感じただろうか。そして多くの方もご存じとは思うがAppleのパクリは今に始まったことではない。前世紀80年代に発売された初代のMacintosh(マッキントッシュ)のマウス操作によるアイコンとウインドウのUIだって、Xerox(ゼロックス)のパロアルト研究所からスティーブ・ジョブズによってパクられものだったわけだし。。

今のところMicrosoftがこのキーボードに関して何らかの特許を持っているのかどうかは不明だ。ただこのコンセプトのキーボードが実際に実現して販売されているわけではない。AppleがこのTouch Barに関する特許を取得しているかも不明ではあるが、Appleは用意周到に物事を進める会社なので、全くないということはないだろう。

またAppleは今回の新型MacBook Proに搭載されたTouch Barに関して”Magic Toolbar”という名称で商標を取得している(結局MacBook Pro販売時にはTouch Barという名称になったが)。

記事は以上。

(記事情報元:Patently Apple

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