iPhone 6sのディスプレイとロジックボードを組合せて起動した動画が公開

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iphone_6s_boot_gear

iPhone 6sのリリース発表が近づくにつれ、ますますiPhone 6sに関するリーク情報が増えてきた。時期が迫っていることもあり、各ソースの情報も正確性を増しているようだ。本日、MacRumorsがiPhone 6sのディスプレイとロジックボードを組み合わせて起動した動画と、ロジックボードの写真を公開した。

ただ、起動しても恐らくいくつかの部品が足りないためか、またはロジックボードの内蔵メモリにiOSが入っていないかは不明だが、歯車アイコンが表示されたまま動く様子はない。動画はこちら。

それでは今回MacRumorsによって公開された動画と画像から、iPhone 6sの仕様について少し深く探ってみよう。内容は中国のメディア、iFanrの記事を翻訳・意訳したものに追記している。

iPhone 6sは更に高速なLTEをどうやって実現するのか?

MacRumorsが持っているiPhone 6sのロジックボードの画像から、iPhone 6sの通信関連チップの見いだすことができる。そこにはクアルコム(Qualcomm)の【MDM9635M LTEモデムチップ】と、それと組み合わせて使われる【WTR 3925 RFトランシーバーチップ】が入っている。そのうち【MDM9635M LTEモデムチップ】によって、iPhone 6sはLTE CAT6をサポートし、理論上では最高ダウンロード速度が300Mbpsとなり、iPhone 6のサポートしているCAT4が最速で150Mbpsのダウンロード速度だったのに対し2倍になっている。そしてiPhone 6よりも電力消費を抑えられるという。なお、WTR 3925そのものがiPhone 6のWTR 1625 Lより小さく、別途コンパニオンチップ WFR1620(下図の黄枠)が必要なくなる事から、ロジックボードのスペースにも余裕ができたようだ。

wtr3925_iphone_6s
左下がiPhone 6sのロジックボード、右下がiPhone 6のロジックボード。赤枠:WTR 3925、水色枠:WTR 1625L、黄枠:WFR1620。WTR 3925で、2つのチップが一つになり、更に面積が小さくなって省スペース化されているのがわかる

なお、iPhone 6sで別途WFR1620がいらなくなった原因としては、iPhone 6sのWTR 3925は28nmプロセス採用で、iPhone 6の65nmプロセスより明らかに進化しているものだからという。またWTR 3925にはもともとキャリアアグリゲーション(複数のキャリアの電波を一緒に使う)機能が備わっているため、iPhone 6のようにWFR 1620が必要なくなったとのこと。

A9チップがなぜA8チップより大きいのか?

A9チップは次世代iPhoneにとっては最も注目が集まるアップデートだ。iPhoneの名称は初代iPhoneから少々変則的だったが、メインプロセッサの名称は、iPhone 4のA4チップから始まって、毎回iPhoneがアップデートされるたびに規則的に1が足されてきた。この規則は今まで例外なく適用されている。

iphone_6s_6_chips

写真を見ると、右側のiPhone 6s用のロジックボードとされるもののチップ上には型番(A9)がプリントされていない。恐らくこれはプリプロダクション(量産前)のロジックボードで、部品もプリプロのものだからではないかと思われる。ただ写真を見ると、右のiPhone 6s用ロジックボードのA9チップは、左のiPhone 6用A8チップよりも明らかに一回り大きくなっている。現在のところこの面積が大きくなった原因は明らかではないが、1つの可能性としてはAppleがこのチップにいくつかの機能を統合したということが考えられる。メインプロセッサに近いところに部品を置くことによって、更に作動効率が上がることと、省スペース化に繋がるからだ。

iPhone 6sが感圧タッチ機能を搭載していることの証拠が1つ増えた

今年の新しいiPhoneのアップデート内容で最も大きい変化といえば、上に挙げたことはあまりにしょぼいかもしれない。今年の最も目を引くアップデートは、やはり感圧タッチの搭載だろう。

iphone_6s_gear_open

動画の中ではまだカメラが取り付けられていなかったが、ディスプレイは表示されていた(ただの歯車だが)。フロントパネルを持ち上げた後、裏側に金属の遮蔽板のようなものが見える。これが感圧タッチパネルのために残された長方形の切り口ではないかと考えられる。

iphone6s-4

金属の遮蔽板は本来iPhone内部の部品類とiPhoneのフロントパネルディスプレイが直接接触しないように設置されているものだ。しかし感圧タッチ機能が追加されると、タッチパネルに直接触れる部分が必要になるため、この長方形の切り口を残したのではないかと思われる。

iPhoneに感圧タッチ機能が追加されるという噂はずいぶんと前から伝えられてきた。既にAppleはこの機能をApple WatchとMacBook、MacBook Pro上で採用しており、ユーザがディスプレイやトラックパッドを押す力を感知し、力加減でその反応を変えるという機能を実現している。今後この機能を使って、これまで長押しで出していたコピー・ペースト等のポップアップメニューをすぐに呼び出せるようになるかもしれないし、アプリ上での複数のボタンもこの機能によってなくすことができ、UIをもっとシンプルにできるかもしれない。サードパーティのデベロッパも、この機能をAPIを通じて自らのアプリに取り込むことができるようになるだろう。

iPhone 6″s”は、”s”シリーズの名に恥じない挑戦的デバイスになるか?

Appleは2年ごとに”s”がつくシリーズのiPhoneをリリースしているが、このsがつくiPhoneでは実験的に新機能の採用が積極的に採り入れられるのが特徴だ。例えばiPhone 4sではSiriが、iPhone 5sではTouch IDが初めて採用された。そんなわけで、もしiPhone 6s(本当にこの名前になったら、という仮定だが、、)では、感圧タッチ(Force Touch、フォースタッチ)が実験的に新しく採用されるということになりそうだ。

iPhone 6sは現地時間9月8日、日本時間9月9日未明にAppleの新製品発表スペシャルイベントで発表される予定と噂されている。そこで、全ての噂の真相が明らかになる。

画蛇添足 One more thing…

個人的に気になるのは、動画でも写真でも見てわかるように、ロジックボードのフロントパネルとの接続コネクタ部分が1つぽっかり空いていること。。これこそ感圧タッチ機能追加の動かぬ証拠なのではないだろうか。。と勝手に想像。いずれにせよ動作確認はとれていないので本当に感圧タッチが搭載されているかどうかは不明だ。

記事は以上。

(記事情報元:MacRumorsiFanr

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