PhoneArenaの報道によれば、マーケティング会社のDigitimes Researchが発表したレポートから、Appleの最新のiPad【iPad Pro 9.7インチモデル】は今年前半で400万台が出荷されるという。そして同時に399ドルに値下げされたiPad Air 2がiPadの今年前半の出荷量が最も多くなり、100ドルの値下げはiPad Air 2がiPad mini 4の市場を侵食する”カニバリゼーション”現象を招くとしている。
9.7インチiPad Proは、12.9インチiPad Pro(799ドル)とiPad Air 2(以前の499ドル)の境界線の価格となったのだ。
iPad Pro 9.7インチモデルの販売価格は、599ドルからとなっている。
もしAppleが昨年末にリリースされた12.9インチのiPad Proを下落が止まらないiPadの復活のための救世主と考えていたのであればそれは大間違いだった。価格が高いこととそのサイズ感から、出荷台数は伸びていない。そして今、Appleの希望は今回登場したiPad Pro 9.7インチモデルと、値下げされたiPad Air 2に託されたといっていいだろう。
ただ、タブレットデバイス市場は既に飽和状態だ。スマートフォンと違い、タブレットデバイスは性能のアップがタブレットデバイスユーザの買替え需要を掘り起こすとは限らず、またスマートフォンと違ってキャリアとの契約にも縛られにくいことから、2年に一回の買い換え時期というのがないのも、頭痛の種だろう。
画蛇添足 One more thing…
iPadはデバイスとしてはiPad 2でほぼ完成していたような気がする(初代iPadはカメラがないなど色々不満な点があった)。
そして今回のiPad Pro 9.7インチについても、メモリが2GBしかなかったり(iPad Pro 12.9インチは3GB)、A9Xチップを搭載していてもクロック数が抑えられていて12.9インチモデルほどの性能は発揮しないこと、カメラが出っ張っていることなど、様々な欠点が指摘されている。
そして何よりもこのiPad Pro 9.7インチモデルは”新製品とは呼べない”のだ。既にあるデザインを、小型化しただけのものに過ぎないからだ。
iPad Proは9.7インチになっても、かなりニッチな層にしか受けないのではないだろうか。Apple Pencilでお絵かきできても、お絵かきできる人がそんなに多くないわけだし。。400万台はAppleからしたら非常に少ない数字なのだ。iPhoneで数千万や億を超える数を売っているのだから。
記事は以上。
(記事情報元:PhoneArena)