韓国のThe Electronic Timesによると、台湾の半導体メーカーのTSMCが既にAppleと協議に合意しており、TSMCが次世代iPhone【iPhone 7】のメインプロセッサ(SoC)の【A10チップ】を独占的に受注したという。
TSMCはiPhone 6sとiPhone 6s PlusのA9チップにおいてはサムスン(SAMSUNG)との競争関係にあり、両社のA9チップの性能にわずかな差があることから一時期”チップゲート(Chipgate)”と呼ばれるスキャンダルに発展したこともあったが、結局そのことはiPhone 6s全体の売上げダウンには繋がらなかったようだが、Appleはこのようなことは二度と発生させたくないと考えたようだ。
TSMCは次世代”A”チップ(順当にいけば【A10】となる予定)の発注を10nmプロセスの実現によって獲得したとのことで、6月にはこの【A10チップ】が量産開始され、9月には次世代iPhone【iPhone 7】がリリースされるもようだ。
ちなみに一昨年リリースのiPhone 6とiPhone 6 Plusの【A8チップ】はTSMC単独で製造されており、もし次世代iPhoneのiPhone 7のA10チップがTSMC独占状態となったとしても、特に初めてというわけではない。
なお、iPhone 7のA10チップをTSMCが独占受注するかもしれないという情報については、当ブログでも昨年11月にご紹介している。
当時はTSMCの【InFO WLPテクノロジー】がサムスンより先進的で有利なため、独占受注するかもしれないという情報があったのだが、今回の情報では【10nmプロセス】が決め手になったようだ。ちなみにiPhone 6s/6s Plusでは、サムスンが12nmプロセス、TSMCが14nmプロセスとなっていて、チップそのものの面積もTSMCの方が大きかったが、もし上記の情報が正しければTSMCがより先進的なプロセスの採用に成功し、逆転したことになる。
なお、プロセスはサイズが小さくなればなるほど性能がよくまた省電力も達成できるが、そのためには技術的な壁の突破が必要となる。TSMCは困難な10nmプロセスを安定して量産できるようになったということなのだろう。
記事は以上。
(記事情報元:9to5Mac)