大きな痛手か!?AppleのEV事業を担当していたと思われるベテランが離職

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AppleがEV(電気自動車)のプロジェクト”TITAN”によっていわゆる「Apple Car」の研究開発を始動してから既に2年が経つといわれているが、本日流れた情報で業界に衝撃が走っている。

ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)によれば、Appleに16年勤めたベテランで、同社のEVプロジェクト”TITAN”の責任者だったと思われるSteve Zadeskyが突然離職したというのだ。

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Appleを離職した、ベテランのSteve Zadesky

Appleで16年も勤めたベテランのZadeskyは、Appleに入る前はフォード(Ford)のエンジニアで、2014年にAppleが”Project Titan”というコードネームがつけられたEV研究開発プロジェクトに参加したといわれる。ハードウェア開発としては同社内でも元老級のスタッフとして、自動車メーカーで研究開発の経験を持つZadeskyはEVプロジェクトのチームリーダーを任されていたといわれている。

EVプロジェクト”TITAN”のために、Appleは多くの自動車メーカーやセンサービジョンや自動運転・バッテリーなど関連する業界から多くのトップレベルの人材を引き抜いてきた。例えば前クライスラー(CHRYSLER)のワールドワイドQC(品質コントロール)責任者のDoug Bettsや、前フォードでEV用バッテリー専門家のMujeeb Ijazなどだ。

上記の報道によればZadeskyの離職の原因は仕事の業績とは関係なく、”一身上の都合”とのことで真相はわからない。ただ内部事情に詳しい人物によれば、Appleの”TITAN”プロジェクトチームは明確なビジョンに欠けており、Appleの幹部達が支持している期間内にEVを完成させることができないとされていた。ありとあらゆる方面から人を集めすぎて、AppleのEVプロジェクトはもしかしたら「船頭多くして船山に上る」状態なのかもしれない。

以前スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)時代のAppleの幹部で、”iPodの父”と呼ばれ、iPodチームや初期iPhone開発チームでZadeskyと共に仕事をしていたトニー・ファデル(Tony Fadell、Apple退職後はNestを創業、現在はGoogleに買収されAlphabetに所属)は、今回のZadeskyの離職についてTwitter公式アカウントで「Appleにとって大きな痛手だ」とつぶやいている。

なお、トニー・ファデルは7年前にスティーブ・ジョブズとEVの開発について話したことがあり、ジョブズも当時はその開発に意欲があったが、iPhoneへのリソースの集中のためにEVの開発をやめたという逸話を漏らしている。

記事は以上。

(記事情報元:Business Insider, Wall Street Journal

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