Appleがまた自動車業界の人材を雇ったようだ。
MacRumorsによれば、LinkedInの個人プロフィールから、かつてBMWでエンジニアだったRónán Ó Braonáin氏が今年8月にAppleに入社していたことが判明した。Rónán Ó Braonáinの最新のプロフィールでは、彼はAppleでスペシャルプロジェクトの一員で、シークレットエージェントであることが明記されている。
Rónán Ó Braonáin氏はスペシャルプロジェクト”Titan=Apple Car”に参加か
言うまでもなく、Rónán Ó Braonáinの雇用はAppleにとってあの噂のTitan、、つまりApple Carのプロジェクトのためだろう。Rónán Ó Braonáin氏はBMWに在職中の主な役割は自動車やEV(電気自動車)に搭載されるソフトウェアのエンジニアだった。
Rónán Ó Braonáin氏は直接BMWからAppleに引き抜かれたわけではない
しかしRónán Ó Braonáin氏は直接BMWからAppleに転職したわけではなく、Reviverというデジタルナンバーのサプライヤーからだった。また彼はBMWを辞めた後はVision FleetというEVのソフトウェアサービスサプライヤーで仕事をしていた。その後Reviverに転職し、そして最終的にAppleに入ったことになる。プロフィールでは「スペシャルプロジェクト」の「シークレットエージェント」ということで、具体的に何をしているのかは書かれていないが、やはりApple Car開発プロジェクトに入っているのは間違いないだろう。
Rónán Ó Braonáin氏の職歴から推測されるApple Carの機能【デジタルナンバー】
Rónán Ó Braonáinの前職での仕事内容から推測すれば、AppleはApple Carにデジタルナンバーテクノロジーを搭載することを考えているのかもしれない。実際、Reviver社は世界で初めてデジタルナンバーをリリースした企業だからだ。このデジタルナンバーが採用されれば、これまでの監視カメラによる写真撮影よりもより自動車位置情報が記録しやすくなり、また罰金や駐車料金の計算などもやりやすくなる。
Appleは2年前から自動車関係プロジェクトをスタート?
過去数ヶ月、Appleは自社の自動車プロジェクトに自動車業界から多くの優れた人材を採用してきた。具体的にはフォルクスワーゲン、フォード、クライスラーなどの従来の自動車メーカーから、Nvidiaやテスラ(Tesla)などの自動車業界の新星企業からも人材を引き抜いている。これまでのメディアの推測によれば、Appleは少なくとも2年ほど前には既にコードネーム”Titan”という自動車プロジェクトを起動しており、製品は早くても2020年から生産が開始されるのではないかと予測されている。
Appleが自動車関連プロジェクトを進めているのはほぼ確定か、自動車業界内部からも指摘
Appleはまだ公式にEVの開発をしていることを認めていないが、最近のAppleが雇ってきた人材をみるにつけ、Appleの次の大きなプロジェクトがクルマと関係がないということは想像しにくい。またAppleのティム・クック(Tim Cook)CEOも、かつて「自動車産業は大きな変化を迎えるだろう」ということをインタビューで語っている。これ以外にも、自動車業界の中の人もApple Carが将来的に実現するであろうということを述べている。例えばクライスラーのSergio Marchionne総裁は、Appleがクルマを作ろうとしていることに明らかに言及している。Sergio Marchionne総裁によれば、他社に比べAppleのクルマはインダストリアルデザインに優れており、自社で製造することはなく委託生産になるということだ。
画蛇添足 One more thing…
昨日当ブログでも元Apple幹部でiPodの父と呼ばれるトニー・ファデル(Tony Fadell)が、スティーブ・ジョブズと共にかつて8年前にクルマの開発について話し合っていたことを暴露したことを記事にしたばかりだ。ジョブズは結局クルマのプロジェクトを実行に移すことはなかったが。。
もしかしたらAppleの”Titan”プロジェクトはクルマそのものの開発ではなく、Car Playの延長線上でのソフトウェアやOSの開発に過ぎないのかもしれないが、いずれにせよAppleは既に自動車業界への進出は果たしている。今後更にAppleの自動車・EV関連開発ニュースは増えていくに違いない。
記事は以上。
(記事情報元:MacRumors)