Apple製品の組立工場は複数あるが、そのうちiPhoneの組立を担当しているウィストロン(Wistron、維創)のニュースが最近よく聞かれる。例えば当ブログでも以前お伝えしたとおり、同社がインドにiPhone組立工場の建設を計画中で、現地で販売されるiPhone SEのみの製造を4月から行う予定、などだ。
ウィストロンの次世代iPhoneの組立受注シェアが4%から10%に上昇か
そしてここにきて、今度は次世代iPhone【iPhone 8】または【iPhone X】と呼ばれるiPhone発売10周年記念アニバーサリーモデルに関するウィストロンの組立担当比率の変動についての情報が伝えられている。台湾の≪經濟日報(Economic Daily News)≫の報道によると、ウィストロンが本来担当するはずだった【iPhone 8】または【iPhone X】の組立担当シェアはもともと4%だったのが、最近10%に引き上げられたという。
ウィストロンは積極的にペガトロンの受注を奪いにいっていた
ウィストロンはこの報道について直接コメントをすることを避けているが、サプライチェーン内部の人物の情報によると、今年ウィストロンは同じくiPhoneの組立を担当しているペガトロン(Pegatron、和碩)と真っ向から対抗し、ペガトロンが受けていた【iPhone 8】または【iPhone X】の組立の受注を奪い取ろうと動いた結果、そのシェア率が引き上げられたという。
事実ならAppleの狙い通り?
もしこのことが事実であれば、Appleもウィストロンに対して更に多くの組立を任せ、フォックスコン(Foxconn、富士康)とペガトロンとの組立委託シェアの差をできるだけ少なくしていくことでリスクマネジメントをしていこうと考えており、実際にそのように行動しているといえるだろう。
昨年後半から投資を拡大しているウィストロン、次世代iPhone組立前準備が進行中かも
2016年後半から、業界内ではウィストロンが【iPhone 8】または【iPhone X】の組立受注争奪戦である一定の成果を上げたことが伝えられてきた。例えば、ウィストロンが中国江蘇省昆山のメーカーからデザインを購入するなど、スマートフォンの生産キャパシティの拡大を主に狙った動きをしていたこともある。また過去半年の間、ウィストロンは伝えられているだけでも三回は昆山にある工場への投資をしており、業界内からは同社は【iPhone 8】または【iPhone X】の組立のための前準備をしているものとみられている。
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(記事情報元:WeiPhone)