TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)のローラ・ホー(Lora Ho)CFOは、2020年前半に5Gチップの量産化への移行により5G普及に拍車がかかること、またAppleの来年2020年のAシリーズプロセッサの生産は5nmプロセスに移行できると示唆しました。
先週木曜日に同社が明らかにしたように、2019年後半に予想される需要の増加を説明する中で、AppleのiPhoneと他のスマートフォンがTSMCの第3四半期のIoTデバイスの成長の主な牽引役になると予想されています。第4四半期は、スマートフォンチップの需要増加により、更に需要は増すことになると思われます。
そして5Gスマートフォンと基地局機器に対する需要の高まりが、今年の残りの部分における部品需要の主な原動力となると、ホーCFOはDigiTimesに語っています。
需要は十分にあり、現在の7nmプロセスと新しい5nmノードの両方で支出の増加が計画されており、同社の設備投資は以前の見積もりの100億ドルから110億ドルを上回ると予測されています。
同社のCC Wei CEOは木曜日、TSMCは5nm生産の立ち上げで「もう少し積極的」になり、2020年前半までに5nmプロセスチップの量産を開始すると発表しました。 5Gの需要の増加は、5nmと7nmプロセスチップのさらなる生産必要性増加に拍車をかけるでしょう。
5nmプロセスノードの開発と採用は、Appleを含むTSMCの顧客に利益をもたらすことになるでしょう。
5nmプロセスチップが実現すると、ダイの物理的なスペースの縮小、ウェハーのチップあたりのコストとプロセッサの最終的なコストの削減、パフォーマンスの向上、および消費電力の削減が見込めます。
AppleのiPhone XS/XS Max/XRに搭載されている現行最新世代のA12 Bionicは、TSMCの7nmプロセスが採用されて作られていますが、今秋発売予定の新型iPhone 3機種に搭載されるといわれている次世代の”A13″チップは、は今年のA12と同様に7nmプロセスに留まるようです。
TSMCはすでに5nmプロセスチップを作成するための設計インフラストラクチャを顧客に提供しています。AppleはTSMCの主要最大顧客であるため、製造準備が整ったときにこのテクノロジを利用する最初の顧客ということになるでしょう(Appleはそれを条件として要求しているはずです)。そして恐らく、それが次世代の”A14″チップになることでしょう。
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(記事情報元:Apple Insider)