Siriがこれまであなたの言ったことをなかなか理解してくれず、イライラしたことはないだろうか?もしかしたら、今年後半からはそんなことは滅多になくなるかもしれない。
昨年2015年に、Appleは3社のAI技術に関する会社を買収した。Emotient、PerceptioそしてVocalIQだ。そのうちVocalIQはイギリスの音声認識ソフトウェアの会社だった。
過去数年内でAppleが買収した会社の中には、BeatsとSiri以外にそれほど有名な企業はない。しかし来月13日から開催されるApple主催のWWDC 2016では、VocalIQがその異彩を放ちそうだ(もちろん社名は発表されないだろうが)。
BGRによると、あるVocalIQと非常に関係が近いという情報筋が、Appleは今回Siriにイノベーティブなアップデートをするという情報を暴露した。このアップデートの後、Siriの先進性はこれまでモバイルプラットフォームに搭載されてきた音声認識システムのライバルを超えるという。そのライバルには、グーグル(Google)のGoogle Now、マイクロソフト(Microsoft)のCortana、アマゾン(Amazon)のAlexaも含まれる。情報によれば、そのSiriの革新的アップデートはWWDCに間に合うということで、Appleは今年のWWDCでSiriの重大なアップデートについて発表する可能性があるとのこと。
更に情報筋によれば、今回のSiriの革新的アップデートは主にVocalIQによって実現できたものだという。Appleに買収される前にも、VocalIQはボイスヘルパー分野ではそれなりに有名だった。なぜならVocalIQの音声認識の精度は90%以上で、当時のGoogle NowもCortanaもSiriも精度はたったの20%程度しかなく、その差は歴然としていたからだ。
WWDCの開催まであと半月を切った。WWDCが待ち遠しくなっただろうか?
画蛇添足 One more thing…
VocalIQはケンブリッジ大学で対話システムの研究をしてきたSteve Young教授が研究チームからスピンアウトさせて設立した企業だ。同社は昨年2015年3月に「アップルのSiriは、ウチのシステムと比べればおもちゃ並のシロモノだ」と自社ブログ(同社ブログはAppleに買収されたことから現在は閉鎖)で酷評して話題を呼んだが、その半年後にAppleに買収されている。
Appleとしては「うちのがおもちゃなら、じゃあお前らがすごいのを提供してくれよ」といった気持ちだったのだろう。
これはWWDCが少し楽しみになってきた。個人的にはMacBookのアップデートの方が楽しみなのだが。笑
記事は以上。
(記事情報元:BGR)