【1つの電話番号を2台のiPhoneで】iOS 27の新機能「iPhone Handoff」、使っている方のiPhoneに回線が自動で移る。まずはT-Mobileとドイツテレコム、日本と中国のキャリアは未定。折りたたみUltraと手持ちのiPhoneの2台持ちに

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iPhone 2台を1つの電話番号で使い、手に取って使っている方に回線が自動で移る。iOS 27に「iPhone Handoff」という機能が入ることが、Xcode 27のシミュレーターの解析から分かりました(MacRumors、9月2日)。片方をメイン、もう片方をコンパニオン(相棒)として登録し、コンパニオン側には「コンパニオンeSIM」が入る仕組みです。折りたたみのiPhone Ultraが来週発表される今、「高価な折りたたみを買っても、手持ちのiPhoneを手放さなくていい」という使い方が現実味を帯びてきます。仕組みと条件、そして中国でApple Watch向けに先行している「1つの番号を2台で使う」サービスとの違いを整理します(円換算は1ドル=159円)。
通常のスマートフォンから折りたたみスマートフォンへ、1枚のSIMが矢印に乗って移るイメージ

仕組み、メインのeSIMと「コンパニオンeSIM」

MacRumorsのフォーラム利用者がXcode 27のDevice Hub(開発者向けのシミュレーター)で見つけた設定画面によると、流れは次の通りです。

  • 「設定」→「モバイル通信」で、2台のうち1台をメインのiPhoneに指定する。メインには通常のeSIM(プライマリeSIM)が入る
  • もう1台はコンパニオンとして登録し、「コンパニオンeSIM」が書き込まれる
  • ロック解除して実際に使っているiPhoneに、電話番号(音声・SMS・データ)が自動で移る。切り替わるとDynamic Islandに通知が出る
  • モバイル通信の設定はすべてメイン側で行う。位置情報の共有も、使っている方のiPhoneの位置になる

6月のWWDCの基調講演では、一枚のスライドにさりげなく載っただけで、Appleは詳しく説明していませんでした。今回の解析で、名称と設定の導線がはっきりした形です(GSMArena)。

条件、iOS 27の2台と対応キャリア。まずはT-Mobileとドイツテレコム

必要なのは、iOS 27を入れたiPhoneが2台と、キャリア側の対応です。設定画面に出てくる対応キャリアは、米国のT-Mobileとドイツのドイツテレコムの2社。どちらもeSIM周りの新機能をAppleと組んで先行させることが多いキャリアです。iOS 27は9月後半の配信が見込まれており、機能そのものは配信と同時に使えると見られますが、他のキャリアがいつ対応するかは各社次第です。

日本のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルも、中国の3キャリアも、9月4日時点で対応の発表はありません。Apple Watch向けの番号共有サービス(ドコモの「ワンナンバーサービス」など)はどのキャリアも持っているので、技術的な下地はあります。あとは商品として出すかどうか、月額をいくらにするかの話でしょう。

想定される使い方、折りたたみUltraと今のiPhoneの2台持ち

Appleがこの機能を今年出すことには意味があります。来週9月9日に発表される折りたたみiPhone Ultraは2,000ドル(約32万円)を超える見込みで、しかも初代です。折り目、重さ、バッテリー、耐久性。買ってみないと分からないことが多い製品を、今使っているiPhoneを手放して乗り換えるのは勇気がいります。iPhone Handoffがあれば、Ultraをメインにして手持ちのiPhone 17 Proをコンパニオンにするか、その逆か、番号を1つのまま2台を使い分けられます。ジムや旅行には軽い方、仕事には大きい画面の方、という具合です。

もうひとつは、これまで「仕事用と私用で2回線」だった人の使い方です。1回線で2台を持てるなら、2台目の回線が要らなくなる。キャリアから見ると回線数が減る話なので、対応に積極的なキャリアと消極的なキャリアに分かれるはずです。T-Mobileとドイツテレコム(T-Mobileの親会社)が先に手を挙げたのは、この「1回線で2台」をむしろ囲い込みの武器にする判断でしょう。

中国の先例、Apple Watch向けの「一号双終端」との違い

1つの番号を2台で使う仕組みは、中国ではApple Watch向けにすでに定着しています。3キャリアが提供する「一号双終端(1つの番号を2つの端末で)」というサービスで、本誌でも設定方法を記事にしています。

中国版Apple Watch セルラー版eSIMに母艦と同じ中国の携帯番号を入れる方法

ただし、これとiPhone Handoffには決定的な違いがあります。Apple Watch向けの一号双終端は、iPhoneと時計が同時に同じ番号で待ち受ける方式です。iPhone Handoffは、番号が「使っている方に移る」方式で、同時に2台が鳴るわけではありません。どちらが便利かは使い方次第ですが、Appleの設計は「2台を同時に持ち歩く」より「その時々で1台を使う」を想定していることが分かります。

中国でこれが使えるようになるかは、キャリアの対応次第です。中国では長らく物理SIMが基本で、Apple Watchのセルラーも物理SIMの番号に紐づける形でした。iPhoneのeSIMは、昨年のiPhone Air(eSIM専用)を機にようやくキャリアの対応が始まったところです。コンパニオンeSIMという新しい種類のプロファイルを中国の3社が出すには、当局の実名登録の制度との整合も要るので、米独より時間がかかると見ておくべきでしょう。

eSIMを使う立場から、海外用eSIMとの共存

渡航用のeSIMを使う立場から気になるのは、コンパニオンeSIMが端末のeSIM枠を1つ使うという点です。現行のiPhoneは複数のeSIMを保存でき、同時に有効にできるのは2回線まで。コンパニオンeSIMが有効な状態で海外渡航用のeSIMを追加すれば、有効2回線の枠はそれで埋まります。メインの番号と海外データ用のeSIMを併用する今の使い方は、コンパニオン側でも同じようにできるはずですが、実機での確認はiOS 27の配信を待つ必要があります。

まとめ、条件は「キャリア次第」でも方向は明確

iPhone Handoffは、Apple Watchで始まった「番号を端末から切り離す」流れをiPhone同士に広げる機能です。折りたたみUltraの投入と同じ年に出すことに、Appleの意図が透けて見えます。高価な折りたたみを「もう1台」として売るための土台です。日本と中国のキャリアの対応は未定ですが、Apple Watch向けの番号共有を全社が持つ以上、来年の今ごろには選択肢に入っているのではないでしょうか。iOS 27の配信後、対応キャリアが増えたら追記します。

記事は以上です。

(記事情報元:MacRumorsGSMArena

※記事中の画像はイメージです。

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