Appleは日本時間本日2020年7月16日未明(午前2時頃)に、iPhone用OS、iOS 13.6及びiPad用OS、iPadOS 13.6をリリースしました。iOS 13としては通算12個目のバージョンアップです。一つ前のバージョン、iOS/iPadOS 13.5.1から1ヶ月と14日(約1ヶ月半)でのリリースとなり、頻繁なアップデートを繰り返してきたiOS/iPad 13のうち、1つ前の13.5.1はかなり長く持ったバージョンとなりました。
今回のアップデートでは、主に自動車のデジタルキーの追加が目玉として謳われていますが、まだBMWくらいしか対応していないので、実際に使用できる人はごく稀ではないかと思われます。今後の各自動車メーカーの対応が待たれます。
iOS 13.6アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 13.6のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iOS 13.6では、車のデジタルキーに対応し、“ヘルスケア” Appに新しい症状のカテゴリが追加されました。このリリースにはバグ修正と改善も含まれます。
車のデジタルキー
- iPhoneを使って対応車両のロック解除と施錠、およびエンジンの始動が可能
- iCloud経由で紛失したデバイスからデジタルキーを安全に削除
- iMessageでデジタルキーを簡単に共有
- ドライバー固有のプロファイルを使って共有キーを構成し、フルアクセスを許可したり運転を制限したりすることが可能
- 予備電力によって、iPhoneのバッテリーがなくなったあと最大5時間、車のロック解除およびエンジンの始動が可能
ヘルスケア
- “周期記録”から記録された症状などの新しいカテゴリを“ヘルスケア” Appに追加
- 発熱、悪寒、のどの痛み、咳などの新しい症状を記録し、他社製Appと共有する機能を追加
このアップデートにはバグ修正およびその他の改善も含まれています。
- Wi-Fiに接続されたときに自動でデバイスにアップデートをダウンロードするかどうかを選択するための新しい設定を追加
- iCloud Driveからのデータの同期中にAppが応答しなくなることがある問題に対処
- データローミングを有効にしていても、eSIMのデータローミングが無効になっているように表示されることがある問題を修正
- サスカチュワン州からの一部の電話が米国から発信されているように表示される問題を修正
- Wi-Fi通話で電話をかけたときに音声が途切れることがある問題に対処
- 一部のiPhone 6SおよびiPhone SEでWi-Fi通話の登録ができない問題を修正
- 特定の他社製ハードウェアキーボードに接続すると、ソフトウェアキーボードが予期せず表示されることがある問題を解決
- 日本語のハードウェアキーボードが誤って英語(US)キーボードとしてマッピングされることがある問題を修正
- AssistiveTouchが有効になっているときにコントロールセンターにアクセスした際の安定性に関する問題に対処
- 常時接続のVPN接続によって送信されるトラフィックから除外するドメインを管理者が指定できるメカニズムを提供
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 13.6 アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 13.6のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iPadOS 13.6には、iPadで発生していたバグの修正および改善が含まれます。
- Wi-Fiに接続されたときに自動でデバイスにアップデートをダウンロードするかどうかを選択するための新しい設定を追加
- iCloud Driveからのデータの同期中にAppが応答しなくなることがある問題に対処
- 特定の他社製ハードウェアキーボードに接続すると、ソフトウェアキーボードが予期せず表示されることがある問題を解決
- 日本語のハードウェアキーボードが誤って英語(US)キーボードとしてマッピングされることがある問題を修正
- AssistiveTouchが有効になっているときにコントロールセンターにアクセスした際の安定性に関する問題に対処
- 常時接続のVPN接続によって送信されるトラフィックから除外するドメインを管理者が指定できるメカニズムを提供
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iOS/iPadOS 13.6の主な変更点
冒頭に書いたとおり、今回の最も大きな変更は、iOS 13.6の自動車用デジタルキー機能の追加です。また、ヘルスケアの強化もあるようです。
それ以外にもバグやセキュリティ修正などが多く行われた小数点1桁アップデートなので、iOSもiPadOSもアップデートをしておくことをお勧めします。
アップデートはOTAで可能
iOS 13.6やiPadOS 13.6へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。なお、アップデートパッケージのサイズは小数点1桁アップデートのため、比較的容量が大きくなっていますが、これまでに比べればかなり小さく抑えられています(200〜400MB程度)。
アップデートにかかる時間はデバイスやネットワーク環境などによって変わりますが、アップデート実行中には作業ができなくなるので、できるだけ時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
他のOSもアップデート
他にも、以下のOSが同様のセキュリティ問題の修正でアップデートされています。
- macOS 10.15.6
macOS 10.15.6のリリースノートは以下の通りです。macOS 10.15.6アップデート
macOS Catalina 10.15.6を適用すると、Macのセキュリティおよび信頼性が向上します。
- バッテリー駆動時間を向上させるためにHDR対応のMacノートブックでビデオストリーミングを最適化する新しいオプションを追加
- ソフトウェア・アップデートのインストール後にコンピュータ名が変更される場合がある問題を修正
- 特定のUSBマウスおよびUSBトラックパッドとの接続が失われる場合がある問題を解決
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。
このアップデートについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT210642
このアップデートのセキュリティコンテンツについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT201222
- watchOS 6.2.8
Apple Watchでもクルマのデジタルキーに対応すべく、アップデートがリリースされています。watchOS 6.2.8のリリースノートは以下の通りです。watchOS 6.2.8には新機能と改善が含まれています。
Apple Watch Series 5での車のデジタルキーのサポートを追加
Apple Watch Series 4以降の“心電図” Appがバーレーン、ブラジル、および南アフリカで利用可能
不規則な心拍の通知がバーレーン、ブラジル、および南アフリカで利用可能
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPhone 11シリーズ/iPhone SE 2用を含む、iOS 13.6/iPad 13.6オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから
最新の【iPhone 11/iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Max/iPhone SE 2】用も含め、iOS/iPadOS 13.6のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。
基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。