Appleで仕事するとは?従業員や関係者が語るApple内部の企業文化エピソードまとめ

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“Appleで働くっていったいどんな体験なんだろう?”

この問題の答えは、やはりAppleで今も働いている、或いは働いたことのある従業員、そしてAppleに近しい関係者に語ってもらう方が説得力があるだろう。

Appleの従業員・元従業員・関係者によるAppleでの仕事の体験や企業文化に関する証言の数々

我々はよくGoogleやFacebookでの仕事については聞くが、Appleはそれほど聞かないかもしれない。ということで、Business InsiderがAppleの現従業員や元従業員による証言・エピソード・感想などを集めているので簡単に紹介する。これによって、Appleの企業文化が垣間見えるかもしれない。

 

Justin Maxwell:Appleは恋愛相手との会話の内容まで制限する

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「決まりの上では、Appleのそのアイデアと知識環境の保護に関しては右に出る者はいないよ。Appleのセキュリティポリシーはあなたのブログや講演内容、そして恋人とのおしゃべりの内容まで及ぶんだ。大多数の人はこのことを理解してくれて、このポリシーを尊重してくれるよ」

「もし僕がまだAppleにいたら、たぶん僕はこの問題に答えられないか、その制限によって嫌な思いをするだろうね」

 

内部文書のリークの追跡性を持たせるために、Appleは文法や符号の付け方まで変える

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以前Business Insiderがリテール部門のトップ、アンジェラ・アーレンツ(Angela Ahrendts)のメモのいくつかリークしてから、Appleは国際通信の際に、どこから漏れたかわかるように文章を変更し始めたという。そして現在のAppleは各部門に内部文書(メール含む)を配布する際に、それぞれ異なった言い回しや異なる単語などを使って伝達し、どの部門から文書が漏れたか追跡できるようにしているという。

 

Justin Maxwell:謎の一部になる=内部コードネームを知ること=エキサイティング。

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「もしあなたが秘密を知っていてそれを守る人になったら、そしてどれが正しいコードネームかを知ったら、そしてそのコードネームが別の人の口では違うものだったとしたら、あなたは誰がそのコードネームを漏らしたのかがわかる。Appleで働いていると、あなたは時々気づく。あなたが今やっていることはあなたが思っていることとは違う可能性があるってことを。そしてあなたは会社が今やっていることを尊重し、そこに関与し参加できることをいいことだと考えるだろう」

 

Simon Woodside(Core OSプロジェクトエンジニア):エンジニアにさえ秘密を守らせる

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「個人的には、秘密を守るのはなかなか困難なことだ。自分が口が滑らないように、同僚にジョークを飛ばすようなこともやりにくくなってしまう。

時々私は一部のエンジニアを”脅す”ことがあります。私は彼らに、もし他の人が私が彼らに何をさせているかがわかったら、大変なことになるぞと。彼らは各自の上司に、関係する問題が解決するように確認し連絡しています。もし必要があれば、私たちは彼らにいくつかのPCハードウェアを使うか、できれば仮想環境で、またはもっと抽象的な方法で情報を伝達するのです。彼らは当然、他の同僚にその仕事のことを漏らすことはありません。

私の親友も家族も、私が何か秘密のプロジェクトに関わっていることは知っていますが、ではいったい本当に何をやっているのかということについては知りません。ジョブズが製品を発表するまでは。Appleは情報セキュリティを完全にコントロールしているんですよ」

 

Andrew Borovsky(元Appleエンジニア):Apple幹部の意見を得ることができる

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毎週、Appleの幹部は社内業務の各方面についてチェックをする。

「デザインの視点からいえば、シニアエンジニアがあなたに直接意見をくれることは本当に役に立つんだ。あなたはとても積極的に意見がもらえるか、またはこう知らされるんだ。もうこんなくだらないデザインなんかやめな、とね」

Andrew Borovskyは既にAppleを退職して創業しており、現在は80/20という会社を経営している。これはニューヨークのデザイン会社で、更に彼はCADREでも仕事をしている。

 

Ariel Maislos( Anobit社の全CEO、Appleに買収された):偏執し、たゆまず進化する

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「ある人はIntel(インテル)が偏執狂に満ちあふれているといっていたけど、それに関してはAppleの右に出る者はいないよ。Appleでは、あなたが動き出したら、Appleの1人1人に対する要求はとても高くて、しかもあなたがやったことの全てがAmazingであることを希望されるんだ」

 

Luis Abreu(UXデザイナー):バカと一緒に無駄にする時間はない

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Luis Abreuはへとへとに疲れるAppleの面接に参加し、そしてブログでこんなことを書いている。

「3回の動画による遠隔面接と、5回のFaceTime面接、そしてクパチーノに行って1日5組の2人ずつの面接を受けるんだ。昼にはCafé Macs食堂で食事してね。で、”No”って言われたんだよ」

そのうちの1回面接では、彼は面接官に「我々はバカと一緒に無駄にする時間はない」とまで言われたそうだ。

 

Bem Farrell: 入院してても、結婚式当日早朝も仕事を強要される

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元Apple従業員のBen Farrellは、Appleを辞めた理由をこんな風にブログに綴っている

「最近身体がだるくなる蚊を通じて感染するウイルスにかかって短期間入院した。サポートを受けているとはいえ、緊急に完了させるべしというメールを病院のベッドで受け取った。結婚式の早朝でも、私は電話とメールに煩わされた」

 

Don Melton:日曜日も仕事

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Don MeltonはかつてIT部門の責任者だった。彼はブログ上でAppleの気が狂ったような仕事のスケジュールについてこう書いている

「Appleで仕事をする人にとって、日曜日の夜も平日の夜と一緒だ。なぜなら二日目に幹部会議があるから。だから、携帯電話はいつでも受けられるように近くに置いておかなきゃいけないし、パソコンの前に座ってなきゃいけない」

 

匿名:プレッシャーは大きいけど食べ物は美味しい

「全体的にいえば、あなたはいつも圧力鍋の中に入れられているような感じだ。偏執的な管理、高度の緊張、長時間労働。。多くのSDM(サプライ部門)の人達はAppleを跳躍板のように思っていて、将来の自分の履歴書に箔をつけようとしているのさ。

ボトムからあがってきた簡略化、改変、そして討論を経た改善提案も、会社から賛成を得るのは難しい。もっと努力して仕事して、文句を言わず、無数に裁断されたシステムやプログラムの修復を試みる必要がある。忘れちゃいけない、外には10人以上あなたの地位に取って代わってやろうと狙ってることを。

1つだけ、いいところがある。それは食べ物がうまいこと。それから服装がラフでもいいってことだね」

 

Andrew Guan(Apple China勤務):まるで崇拝

「私はアメリカのApple本社で仕事するのはどんな体験なのかはわからないけど、中国ならしっています。本当に、クレイジーです。想像してみてください。四半期の会議で、マネージャーが台の上に上がって、”Who are you!!”と叫び、全ての従業員が両手を挙げて大声で”We are Apple!!”と答えるのですよ。」

Austin Meyer:Appleで仕事することは戦場に行くのと一緒、但し楽しい戦争の。

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MacRumorsでMeyerはこのように語っている

「第二次世界大戦中に、ボーイングの飛行機に乗ったことを思い浮かべてください。100%の馬力と100%の知識、そして100%自分の能力を発揮することで、初めて最良の製品だと保証できるし、最終的に製品が成功することを保証できるんです。Appleは戦争中みたいなものです。でも、それは楽しい戦争なのです。Appleは今のところ、暫定的に先を走っていますが、後戻りはできないのです。ほんのちょっとだけでも。もし最終的には勝つことを望んでいるのであれば。」

 

Brandon Carson(契約社員): あなたの仕事は詳しく審査される

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「会社はコラボレーティブな雰囲気を希望しているし要望している。あなたの仕事は詳細に審査される。私たちは自分たちの仕事をチームと揃えなきゃいけないし、そしてフィードバックをしなければならない。

最初、私はちょっと混乱した。なぜなら私は自分のプロジェクトをサイロのような環境で進めるのになれていたからだ。しかし最後には、コラボレーションはよりいい製品を保証するんだ。そして仕事はチェックとバランスなしでは進まないんだ。

多くの企業で仕事をこのように内部運営されることを必要とされているんじゃないか」

 

Chad Little(元Appleデザイナー):スティーブ・ジョブズが生きていたときは、彼はやりたいことをやっていた

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「Appleには多くの煩わしい煩雑な規則があって、しかも政治もあります。ジョブズがまだいた頃、もしあるプロジェクトにジョブズが関与していなければ、そのプロジェクトは恐らく数ヶ月会議にかけられてようやく前に進むというような感じでしょう。しかしジョブズがそのプロジェクトに関わったら、もしそのプロジェクトをやり遂げようと思ったら、プロジェクトは本当に短い時間で完了するでしょう。例えばあなたが部門を超えたプロジェクトを早くやり遂げようと思ったら、あなたはジョブズのところに行ってそれを言えばいい。早ければ、もしかしたらその日のうちにやり遂げられるかもしれない。」

 

匿名:全ては、本当に全て、何もかもがマーケティング部門によって決められる

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「全てが、そう、何もかもが、Appleではマーケティング部によって決まるんだ。そして2人の東海岸の新聞の評論家によってね。私はこの評論家がAppleいることを知ってショックだったしびっくり仰天だったよ。エンジニアとして、モスバーグ(銃のメーカー)と党によって作られた要求を重要な位置にする傾向があると教えられた。怖くなったよ、そして私は持っている全てのApple株を売りたくなった」

 

TC Dotson(職位は不明):Appleこそが歩く”矛盾”

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「Appleはとても面白い。一方では壁には“Think Different”のポスターが一面に貼ってある。そしてもう一方では、Appleは本当に厳しい社内規則を敷いている。これでどうやってみんなに“Think Different”をしろというのだ?」

 

Tim Cook:秘密は魔法

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ティム・クック(Tim Cook)がまだAppleのCOOだった時代に、彼はAppleの秘密についてFotune誌にこう語っている

「あれはAppleの魔法の一部です。私は誰にも我々の魔法を知られることがないようにします。なぜなら他人に真似されたくないからです」

 

Appleはこんなシャツを本社のApple Campus Storeで売っていたことがある

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「Apple campusに行った。でもそれが私が話すことを許されている全てだ」

これは解説するまでもないだろう。

 

画蛇添足 One more thing…

さて、あなたはこれで「Appleで仕事したい」と思うだろうか?

基本的にはいつも華やかな製品発表イベントなどでしか見えてこないAppleの人達。他にも当然ながらApple Storeで毎日顧客に直接触れる人達もいるが、当然彼らは顧客対応が仕事だから、外面を作っているはずだ。

そういう意味では、外部の人から見られないところでAppleの企業文化はどうなっているのかは、外部の人からは今でも非常に興味を持って注目されている。

なぜなら、Appleは既にほぼ地球上で最も価値のある会社になってしまったのだから。。

そして、だいたいの感想はこうなのではないだろうか。まず入るのに非常にハードルが高く、入った後も規則でがんじがらめ、秘密は守らなくてはならない、しかも上からめちゃくちゃなプレッシャーがあって週末もホリデーもなく長時間労働(入院しても結婚式当日でも仕事)、得られるのは貴重な仕事体験(履歴書にも堂々と書いて箔が付く)と高い給与と美味しいご飯(本社に限る?)、Apple製品の製造に関与しているという高揚感、そして”Appleで働くという名誉”だ。いずれにせよ、余所では体験できないことが短期間に沢山体験できそうな気がする。

なお、日本語で読める資料としては元Appleジャパンの社長、山元賢治さんの本が面白いのでご紹介したい。私はKindleで読んだ。特に山元さんがいた頃のスティーブ・ジョブズCEOやティム・クックCOOとの直接のやりとりのエピソードは必見だ。

実際私が読んで面白かったり役に立ったなと思う山元賢治さんの本をいくつか。

記事は以上。

(記事情報元:Business Insider)

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