Slashgearの報道によると、去年7月にAppleは紙の手提げ袋の特許を出願し、そして米国特許商標庁(USPTO)が5月に入ってその出願された特許を正式にAppleに授与することを発表した。
この特許のデザインチームはサンフランシスコから来たとされており、その中には世界中で名前が知られているAppleのCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)、ジョニー・アイブ(Jony Ive)が含まれている。数々の成功したApple製品のデザインを担当してきたジョニー・アイブの名前は最近殆ど聞こえてこなかっただけに、このニュースは注目に値するといえるだろう。
特許出願書にはAdobe Illustratorによる説明図と、更に完成品の写真まで入っている。単なるショッピングバッグの発明特許だと思わないで欲しい。。なんとこのデザインに関わったチームの発明者の数(署名数)はなんと22人にものぼり、そして特許期限は15年に設定されているのだ。
Appleのこの紙の手提げバッグの出願書には、このバッグの詳細が記されている。まず、紙製の手提げ袋は、本体の材料が脆いことから、普通の使用方法では非常に壊れやすい。そのため、彼らは紙袋の内部の最も脆い折り曲げ部分から補強を行っている。そして補強材を入れることによってその堅牢性と実用性を大きく高めている、というものだ。Appleが去年ビニールの袋から切り替えた紙製のバッグにはこの申請された発明特許の技術が使用されている。ショッピングバッグにさえ細微に至るまでデザインに拘っていることで、Appleの製品に対する心遣いと追求の姿勢に改めて気づかされる気持ちだ。
しかし現実的にみれば、Appleがありとあらゆる製品や部品の発明特許や意匠特許の取得に動いているのは、単純にそこから利益を取りたいからというよりも、特許ゴロによる特許訴訟を避けるために行っているという一面もある。
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(記事情報元:Slashgear)