昨日、MacRumors等から突然報じられたAppleが5.8インチのリジッド有機ELディスプレイを搭載したiPhoneを準備中というニュース。しかもそのiPhoneは2018年のiPhone 8か、或いは2017年のiPhone 7sからになるかもしれないという。

そして更に新しいニュースが舞い込んできた。MacRumorsの報道で、DisplayMateのRay Soneira氏によると、Appleは将来のiOSデバイスに、カーブがかかった折り曲げ可能なフレキシブル有機ELディスプレイを搭載したiPhoneをリリースするのではないかとしているようだ。このような形になれば、Appleは完全にiPhoneのベゼルをとりさることができる上に、また側面に特殊なボタン機能や手の動きで何らかの指示を与えるような新機能をもたらすこともできるという。

サムスンからは、既にその非常に独特なサイドディスプレイが搭載されているデバイスが発売されている。Galaxy S7 Edgeがその典型的なものだろう。サムスンのこのデバイスは、ディスプレイの側面部分をユーザにメニューとして提供している。しかしSoneiraはAppleのカーブ有機ELディスプレイでは、サムスンとはちょっと違う方式をとるだろうとしている。そしてその具体的な内容は、2011年にAppleが取得した技術特許からヒントが得られるという。

この特許出願文書の中で、Appleは側面部分は正面ディスプレイの延長線上にあり、側面部分にはバーチャルボタンやスイッチ、そして情報表示欄が設定されるとしていて、最後の情報はメインディスプレイの情報の補完となるとしている。側面ディスプレイはタッチセンサーとフレキシブルディスプレイに分かれていて、バーチャルボタンやスイッチでは音量の調節やカメラのシャッター機能も持たせるようだ。

そのほかにも、Appleはラウンドカーブ型のディスプレイに関する特許出願文書で、この特許を使って作られたデバイスには様々な形状が考えられるとしており、筒型だったり角形だったりといくつかの図示がされている。ということは、Appleは将来のiPhoneには全周がディスプレイのようなデバイスも考えていて、またデザインの自由度も上がるということで、いくつかの異なったデザインのiPhoneがリリースされることも考えられるということだ。

Appleはフレキシブルな有機ELディスプレイを導入し、それが2017年か2018年のiPhoneに搭載されるのではないかという噂は以前から出ていた。フレキシブルディスプレイは様々な外観形状のデバイスを作れるのがメリットで、更に有機ELディスプレイでは軽く薄く作ることもでき、また可視角度もワイドに取ることができ、更にベゼルを非常に小さく作ることができることも大きなメリットだ。

また有機ELディスプレイの色の表現度もこれまでの液晶ディスプレイに比べ高く、Soneiraはそれほど遠くない未来に有機ELディスプレイはAppleの特許出願文書に書かれていたように折り曲げ可能で、非常に柔軟性が高いものがiPhoneに採用されるのではないかとしている。

Appleが取得した特許が確実に製品に使われる保証は全くないものの、それらの特許を眺めるだけでもAppleが将来的にどのようなデバイスを開発しようと考えているのか、アイデアについてのヒントを得ることはできる。Appleが将来的に有機ELディスプレイを採用するという情報は既に多くのメディアで流れており、フレキシブルになるのか、ラウンド型（全周型）ディスプレイを導入するのか、または5.8インチのiPhoneが登場するのか、それらはまだ確定した情報はないが、これらも有機ELディスプレイの導入アイデアの一環だといえよう。

Ray Soneira氏は、サイド（側面）ディスプレイはiPhoneへのイノベーションにはベストの方法だと考えているようだ。

画蛇添足 One more thing…

Appleは2年に一度大幅なiPhoneのデザイン変更をしているため、もしAppleがiPhoneの更新のルールを変えない限り、来年の2017年のiPhoneはiPhone 7sというネーミングとなり、今年リリースされる予定のiPhone 7の機能強化版ということになる。

その場合、上記のSoneira氏のいうようなフレキシブルな有機ELディスプレイの導入が2017年に早まることは考えにくいだろう。リジッドな有機ELであれば、もしかしたら来年のiPhone 7sに導入される可能性もあるかもしれないが、そうなると2018年のiPhone 8での有機ELディスプレイ搭載iPhoneデビューという鮮烈さを薄めてしまう可能性がある。

単にAppleは2年に一度のメジャーアップデートという周期をやめればいいだけの話だとも思われるが。。株主の要求には逆らえないのかもしれない。

記事は以上。

（記事情報元：MacRumors）