Appleは2世代目のiPhone 3Gの時代から、2年に1回その外観に大幅な変更を加えてきた。しかし、その長く続いてきたiPhoneの更新サイクルもどうやら今年で終わってしまうことになりそうだ。
最近、今年秋発売されるといわれている次世代iPhone【iPhone 7(仮称)】のシャーシ部品写真がリークしているが、去年のiPhone 6sシリーズと一昨年のiPhone 6シリーズと比べると大した違いがない。台湾のDigitimesの報道によると、Appleのサプライチェーンも、今年の新型iPhoneには外観上では大した変化がないのは間違いがないことを認めているという。
しかし、サプライチェーンの内部の情報筋からの暴露によれば、「来年のiPhoneは特に大きく変化する」というAppleからの通知を受けているという。来年はiPhone発売10周年記念にあたる年で、Appleがデザインにおいて”大ニュース”を作ろうとしていることは想像がつくというものだ。実際、過去2ヶ月間で、来年のiPhoneのデザインが”一新される”というニュースが頻発されていた。
またApple自身も、来年のiPhoneの変化について暗示をしている。例えばティム・クック(Tim Cook)CEOが先月インドを訪問した時にメディアのインタビューで、来年のiPhoneではデザインに大きなイノベーションがあると漏らしている。またジョニー・アイブ(Jony Ive)CDOもインタビューで、2017年の新型iPhoneでは”ガラスのように薄くなる”と答えている。
しかしどの程度の”特に大きな変化”が訪れるかどうかについては、そのサプライチェーンの内部事情を知る人物は明らかにしていない。今のところ、基本的にはガラスを筐体に用いたデザインと、有機ELディスプレイの導入といわれている。
画蛇添足 One more thing…
上の話が本当であれば、今年のiPhoneはこれまでの噂通り殆ど外観に変化がないということになりそうだ。すると、一昨年リリースされバカ売れしたiPhone 6のユーザがキャリア2年縛りの制限が解け、今年買い換え時期を迎えても、大してデザインが変わらない今年の新型iPhoneしか選択肢がないとユーザ離れを起こしそうな気がする。
Appleが来年までiPhoneの変化を引き延ばしているのは、恐らくイノベーションがないと批判されているのをかわすためか、実現したいことに現実的なテクノロジーが追いついていないからだろう。株価的にはAppleにとってはいいことはないかもしれないが、真のイノベーションを起こしてきた会社としては、毎年製品を必ず更新しなければならないという決まりはない。Macだってそのように更新されてきたわけではない。ということで、来たるべき時が来たらリリースするという姿勢に戻るのがきっとAppleにとって自然な姿で、個人的にはその姿勢に賛同したい。
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(記事情報元:Digitimes)