TSMCとSAMSUNGの熾烈な競争には終わりが見えない。。
SAMSUNGがTSMCの手からA9チップの受注を奪取か?
ブルームバーグ(Bloomberg)の内情をよく知っているという人物によれば、SAMSUNGがTSMCからAppleの次世代iPhoneに搭載される予定のA9チップの注文を奪い取ったという。3月14日に当ブログでお伝えした時点ではTSMCが殆どのA9チップの受注をとったということだったが、今回の情報でSAMSUNGがAppleのチップメーカーとしてサプライヤーの立場を取り戻したということになる。TSMCはiPhone6/6 PlusでA8チップの主な受注をとったが、その前のA7チップまではSAMSUNGはずっとAppleの主要チップサプライヤーだったのだ。
ここで気をつけなければならないのは、スマートフォンを扱うSAMSUNGモバイルと、SAMSUNGの半導体業務はそれぞれ完全に独立した会社で、幹部社員なども全く異なるという点だ。
苦戦するSAMSUNGモバイル、SAMSUNGグループ全体としてチップの販売も重要?
iPhone6/6 Plusがリリースされ、日本だけではなく本国アメリカや中国の市場などを席巻し、それによってSAMSUNGモバイルのスマートフォン市場で大苦戦している。ハイエンドはiPhone6/6 Plusに持って行かれ、ミドルレンジやローエンド市場は中国のスマートフォンに奪われる形となって大打撃を受けた。SAMSUNG半導体事業がAppleの受注を受けることによって、SAMSUNGグループ全体の営業収入増になるのではないかと期待されているようだ。
昨年11月の韓国のメディアの報道によれば、2016年より前にはSAMSUNGはTSMCの手から受注を取り戻せないだろうということだった。しかしもし本日のブルームバーグの報道が間違っていなければ、SAMSUNGがAppleのサプライヤーの地位を取り戻すタイミングが早まったということになる。
最近のマーケティング機構のガートナー(Gartner)の報道によれば、昨年のAppleのチップの発注金額は2,580万米ドル(約30億8000万円)で、全業界の購買金額の7.6%に達したという。もしSAMSUNGがこの発注をとれたとしたら、非常に大きな成功を収めたということができるだろう。
画蛇添足 One More Thing
もはや世界で一番売れるスマートフォンとして、一部の部品だけでもとれればサプライヤーに金脈が生まれるという世界になっているiPhone。
個人的にはTSMCに負けてほしくないところだが、、最終的にどうなるかはまだわからない。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)