ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、
Samsung(サムスン)は本日、米国チップメーカーGlobalFoundries(グローバル・ファウンドリーズ)と合同発表を行い、
既に14nm製造プロセスの協力関係を結び、
次世代のモバイルプラットフォーム製品に搭載されるCPUを共同で製造することを発表した。
業界内の関係者によれば、Samsungの今回のこの動きは、
AppleのAシリーズのチップ製造の受注減少による悪影響を避けるためではないかと考えている。
というのも、既に業界内にはAppleの次世代チップA8(次世代iPhone・iPhone6に搭載されるとされている)の大部分の発注は台湾のTSMCに発注されたと伝えられているからだ。
GlobalFoundriesとAppleも関係がないわけではない。
1年ほど前、Appleは秘密裏にチップ製造工場に対する投資計画を進めており、
チップ工場を買収する準備をし、自社によるチップ生産を計画していたという。
そしてその買収しようとしていた相手というのがGlobalFoundriesだったという。
GlobalFoundriesは既に60億ドル(約6,000億円)超の資金を投じて、
New York(ニューヨーク)のSaratoga(サラトガ)に新しい半導体工場「Fab 8」を建造した。
現在この建物は既に完成しており、
いつでもスマートフォンやタブレット型コンピュータに搭載される最強のチップを製造できるようになっている。
昨年持ち上がったAppleの買収話は、このGlobalFoundriesの「Fab 8」工場と何らかの関係があったに違いない。
しかし今回GlobalFoundriesがSamsungと組んだことで、
AppleのGlobalFoundriesの買収はなくなったことになる。
次世代A8チップはTSMCで大部分が製造されることになるが、
それ以降は果たしてどうなるだろうか?
AppleはMac Proの組立をアメリカに戻すなど、
少しずつ自社製品の製造工程の中で、
自社でコントロールできる範囲を広めようとしているのは間違いないだろう。
記事は以上。