現在は飛ぶ鳥を落とす勢いのApple(アップル)だが、
同社共同創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がNeXT社から戻ってCEOに復帰するまでは、
身売りまで計画に入れるなどの絶望の淵を歩いていたことを覚えていた人はいるだろうか。
Appleの元CEO「ジョン・スカリー(John Sculley)」。
この名前を聞くと、少なからずこれまでのAppleの歴史を知っている人は、
ペプシコーラの社長をやっていた彼が
スティーブ・ジョブズに、あの超有名なセリフ「このまま一生、砂糖水を売りつづけるのか、それとも世界を変えるチャンスをつかみたいか?」(Do you want to sell sugar water for the rest of your life, or do you want to change the world? )」と誘われ、
1983年にAppleの社長に就任したが、
その後1985年にその自らをAppleの社長にとりたててくれたジョブズと意見が悉く対立し、
最終的にジョブズの会長職の座以外の全ての職権を剥奪し、Appleから追い出した。
ジョブズ解雇後にはMac OSの他社へのライセンス凍結など失策も続き、
Appleをどん底までたたき落とした張本人、
そしてジョブズの憎き敵であった「悪者の親玉」として覚えている人もいるだろう。
しかしスカリーはここ数年、多くの場所で、
ジョブズを解雇したのはAppleで仕事をしていた中で犯した最も大きな間違いの一つだと語っていることがわかった。
数日前、スカリーはメディアの取材を受けたときにまたこの昔の出来事について語り、
後悔していることを述べた。
スカリーは「創業者をその会社から追い出すことは非常に間違ったことだ。
そして私が正にその間違った決定をした中の一人であった」と語っているのだ。
この言葉は、インドで受けたインタビュー上でのことだったという。
この取材を受ける前に、彼はインドでObiという携帯ブランドを立ち上げ、
現地の携帯メーカーのみならず、AppleやSamsung(サムスン)までとも競争するらしい。
彼がそのプロモーションの重要な時期のインタビューでこんなことを述べたことで、
メディアとしてはこんな憶測が飛び交っている。
「自身のブランドの存在感を増すためのリップサービスなのではないか」と。
まあそれがどうであれ、スカリーがインドの携帯市場で一旗揚げて引っかき回す計画は既に決まっており、
今はこの元AppleのCEOの手腕にかかっているといった段階だ。
統計によると、現在インドでのAppleのマーケットシェアは10%程度で、
Samsungの40%を大きく下回っている。
多くの価格帯と多様な種類を持つSamsungのスマートフォンの方が、
インドではAppleよりもウケがいいらしい。
さて、スカリーの戦略は吉と出るか凶と出るか?
スカリー率いるObiブランド携帯のインドでのシェアに今後も注目である。
ちなみに上記の記事の元ネタはこちら。
記事は以上。