チベット民族の間でiPhoneが圧倒的な人気の理由とは!?秘訣はiOSの”あの機能”にあった

  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

中国ではiPhoneをメンツで使うという人が圧倒的に多いが、もちろんそれ以外にも、AppleのiOSのUXに満足して使い続けている人も多いはずだ。

iOSは操作性が非常にスムーズなだけでなく、その他の面でもAndroidよりも優れた点がいくつもある。例えば、システムの多言語対応やサポートについても、iOSは圧倒的にAndroidよりも優れているのだ。

中国のテック系メディアWeiPhoneによれば、iOSのその点がチベット民族(中国語では藏族)に受け入れられているという。

Tibetan_iPhone

調査によれば、中国の3分の2のチベット民族がAppleのiPhoneを使用しているという。あまり豊かとはいえないチベット族だが、ラマ(僧)たちも普段は非常に清楚で苦しい生活を送って節約しつつ、iPhoneを購入している事情があるようだ。

そしてそこまでしてチベット族の人々がiPhoneを求める理由とは、iOSがデフォルトでチベット語をサポートしていること、そしてチベット語入力IMEをデフォルトで備えているからだ。

iPhoneなどのiOSデバイスは全くアドオンを入れなくてもチベット語の入力方法を選択でき、それによってチベット族の人々は非常に便利にiPhoneを使うことができるからとのことだ。

Tibet-Keyboard-iOS
チベット語キーボード。もちろん勉強しないと我々には全然わからないが。。

しかしAndroidでは同じようにいかない。まずAndroidは6.0以降でないとチベット語の表示すらできない。またチベット語の入力にはチベット語IMEとアドオンを追加しなければならない。IMEのインストール自体は簡単だが、その後にアドオンをインストールする必要があり、そのインストールには端末をroot化する(root権限の取得)作業が必要となり、それはかなり専門的な領域となる(root化はiPhoneなどiOSの脱獄に近いものだ)。

確かにAppleはできるだけ多くのユーザの需要と使用習慣に答えようと努力しており、特に多言語サポートについては特によくできているといわざるを得ない。ある民族にとって、自身の使う言語の重要性は今更言うまでもない。日本人にとってもスマートフォンで日本語が当たり前に使えることがどれだけ大事か、想像しなくてもわかるだろう。

中国ではチベット民族向けに1,000元(約16,700円)ほどのスマートフォンも開発されているようだが、購入前に品質に問題がないか確認する必要があるという。その点、AppleのiPhoneであれば安心というわけだ。

 

画蛇添足 One more thing…

チベット民族は世界中に600万人ほどいるといわれている。中国国内ではチベット自治区以外にも、青海省全域、四川省や雲南省や甘粛省の一部などにも暮らしている。チベット民族は上のキーボードに見られる独特のチベット文字を持ち、そして中国語が苦手な人も多い。

そして基本的に中国政府に抑圧されていて、よほどの金持ちや政治家でもない限り現在でもダライ・ラマを主と仰ぎ、中国政府に反感を持つ人が大半だ。中国からチベット語対応スマートフォンを売りつけられても、何がしかけられているかわからないし、そんなものは使いたくないという気持ちもわかる気がする。そういう意味では基本的に暗号化がしっかりされているApple iPhoneの方が安心できるということではないだろうか。

多言語サポートは確かにiOSの真骨頂だ。というより、Appleのお家芸という感じもする。Mac OSも漢字Talkの時代はChinese Language Kitを入れればかなり完璧に日本語・中国語・英語の3カ国語同時使用環境の構築が可能だった。しかし当時のWindowsでは特殊なアプリケーション、例えば高電社のChinese Writerなどを入れないと日本語と中国語の混在は難しかった(しかも文字コードの処理が特殊で完全な混在とはいえなかったし、中国語Windowsとの中国語のやりとりには文字コードのコンバートが必要だった)。その点Macは完璧だった。その伝統は今のOS X時代でも引き継がれている。

モバイルの時代になっても、Windows Mobileなどで多言語処理には非常に苦労したが、初代iPhoneが出てその問題はあっさりクリアされてしまった。普通に、デフォルトで、しかも美しいフォントで日本語と中国語の混在ができたのだ。その上IMEの切り替えも地球マークの長押しですぐにできる。こんな便利なことはないと思う。

話がそれたが、iOSの設定で言語設定を見てみると、デフォルトでサポートしている言語は驚くほど多いことに気づくだろう。

Appleにはこれからもチベット民族をはじめ、少数民族や世界でも少数派の言語を大事にして欲しいと思う。言語は民族の生命なのだから。

記事は以上。

(記事情報元:WeiPhone

Visited 328 times, 1 visit(s) today
  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

この記事を書いた人