世界のスマートフォン市場勢力図の転換点に!?2014年の中国でのiPhone販売台数が米国を上回った可能性

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最近のアナリストの予想によれば、Appleは今週、昨年の中国でのiPhoneの販売台数がAppleの本社がある本場米国を初めて超えて世界一になるということを発表するかもしれない。そうなると、昨年2014年が世界的なスマートフォン市場影響力の勢力図が大きく変わった転換点となった可能性がある。以下は中国のニュースiPhone中文網より(多少意訳が入っている)。

iphone6-china

2014年、中国のiPhoneの販売台数が米国を超えた原因は2つ

アナリスト達によれば、iPhoneの販売台数が転換点となる原因は2つあるという。
1つ目は、Appleが中国最大にして世界最大の移動通信キャリア”中国移動(China Mobile、チャイナモバイル)”と提携をして中国市場への影響力を強めたこと。
2つ目が、言うまでもなくAppleが昨年10月に2種類の新型iPhone、iPhone6/6 Plusを正式リリースしたことだ(他国よりも販売開始が遅れてしまったことを除いても、である)。

iPhoneが好調の裏にはSAMSUNGの不調も

なお、もう1つの原因と考えられるのは、iPhoneの中国市場でのシェアが高まるにつれ、世界でスマートフォン販売台数No.1となっているSAMSUNG(サムスン)が危機に陥っていることもあげられよう。SAMSUNGは高価な路線のApple iPhoneが勢いづいただけではなく、低価格路線のシャオミ(小米、xiaomi)がすさまじい勢いで成長している中で、板挟みになってしまっているからだ。

実は既にティム・クックCEOが2013年にこのことを予言

AppleのCEO、ティム・クック(Tim Cook)は2013年に、中国は米国を抜いてApple最大の収入源となるだろうと予言していた。現在、iPhoneのApple全体の売上に占めるシェアは半分を超えており、Appleの利潤に占めるシェアは更に高いので、自然にApple全体としても中国市場に頼る比率は大きくなる。

アナリストたちの予測は

具体的な数値については、スイス銀行のアナリストによれば、最近の四半期での中国でのiPhone出荷台数シェアは36%となり、米国の24%を凌駕するという。なお2013年の同時期では、米国の出荷台数シェアは29%で、中国はたった22%だった。

Creative StrategiesのアナリストBen Bajarinの予測によれば、昨年4QのiPhoneの中国での販売台数は北米よりも200万台多かったという。またBajarinは補足として、今後数ヶ月で中国でもリリースされるとみられるApple Watchも更にAppleユーザのAppleに対するブランド忠誠度を上げることにつながるという。
Bajarinは更に、”これから中国の販売台数は米国より多くなるだろう。これは明らかに、中国市場のAppleの成長に対する重要性を表している”と述べている。

中国国内市場でAppleは更に困難にさらされる

中国のモバイル市場の規模がさらに拡大し、既に飽和気味の米国市場よりも成長スピードが速くなるという経済的な背景があったとしても、Appleは中国国内では更に新しい競争相手の登場や、中国政府による干渉など、様々な困難にさらされるだろう。特に後者については、昨年のiPhone6/6 Plusの販売開始が他国よりも遅れた最大の原因が、中国政府の監督官庁による審査・許可発行の遅延によるものだったことからも明らかだ。

但し中国モバイル市場全体から見ればiPhoneのシェアは限定的

ただ勘違いしてはいけないのは、Appleにとって中国市場が非常に重要になったとしても、それは中国市場全体から見た場合は中国でのiPhoneの影響力が米国よりも強くなったわけではない。なぜなら、中国国内市場では低コスト・低価格のAndroid搭載スマートフォンデバイスが依然として主導的な地位を占めているからだ。

画蛇添足

上記の記事の本編よりも、Creative StrategiesのアナリストBen Bajarinによる”Apple Watchも更にAppleユーザのAppleに対するブランド忠誠度を上げることにつながる“という見立てに妙に納得してしまった。Apple Watchはそのための仕掛けか、と考えると妙に納得がいく。

先日の中国浙江省杭州でのApple直営店”Apple中国 杭州西湖店”の開店初日には、入るのに数時間かかるほどの行列ができ、多くの警官が動員され、また近くの地下鉄駅の出口が塞がれるなどの対応がとられた。

Apple-Store-Hangzhou_1

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Apple-Store-Hangzhou_3

特に記念品が配られたわけでも新製品が売られたわけでもないのに、あの行列とあの熱気。なんだか宗教のようでもある。そして中国のテレビ局のインタビューにAppleファン(中国語では”果粉”=Appleのファン、”苹果粉丝”の略)の男性が興奮気味に語っていたのを目の当たりにして気がついた。

Appleの他に、ここまで熱狂的なファンを生み出している著名なテクノロジー企業があるだろうか
著名なテクノロジー企業といえば、Microsoft、Google、SAMSUNG、Lenovo、LG、などなど。。どれも、便利だからとか値段が安いからとかいう理由があっても、このブランドが大好きだからといって買う人は殆どいないのではないか。
そして、それがAppleのAppleたるゆえんなのではないかと。

そういえば、Teslaや小米には熱狂的なファンがいる。両者とも製品に魅力があるのはもちろん、Teslaにはイーロン・マスク(Elon Musk)、小米には雷軍(レイ・ジュン)という個人的に非常に魅力にあふれた経営者がいるからというのが大きい気がする。

やはりブランドに魅力的な経営者というのは必要なのではないだろうか。人間は魅力的な人間が生み出したものに価値を感じると思われるからだ。
かつてのSONYもそうであったように。

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