Appleは来る23日午前2時(日本時間)から始まる「WWDC 20」の基調講演において、ARMベースのApple独自プロセッサ(Aシリーズチップ)をMacにも応用していくことを発表していくとみられていますが、TF International Securities(天風国際証券)の著名なアナリスト、Ming-Chi Kuo氏のレポートによると、最初のARMベースApple独自プロセッサを搭載するMacは、「MacBook Pro 13インチ」と「iMac」になるということです。
また、時期的には2020年の第4四半期または2021年初頭に新モデルを発売する予定とのことです。具体的には、Kuo氏は以下のようにレポートに書いています。
(1)ARM13.3インチMacBookPro:
新しいモデルのフォームファクターデザインは、既存のIntel 13.3インチMacBook Proと同様になります。Appleは、ARM 13.3インチMacBook Proの発売後、Intel 13.3インチMacBook Proの生産を中止します。(2)ARM iMac:
ARM iMacには、まったく新しいフォームファクタデザインと24インチディスプレイが搭載されます。Appleは、「ARM」「iMac」を起動する前に、3Q20に既存のIntel「iMac」の更新を起動します。
Kuo氏は、2021年以降のすべての新しいMacモデルにAppleプロセッサーが搭載される予定であり、Appleが全てのラインナップをARMベースに移行するには12〜18か月かかると記しています。
Kuo氏はまた更に先の話として、「まったく新しいフォームファクターデザイン」とARMベースのチップを備えた不特定のMacBookモデルが2021年の後半に量産される予定であり、Mini LEDディスプレイを備えたMacBookモデルが2021年前半にリリースされるとしています。
Kuo氏はこれらの独自設計ARMプロセッサ・Mini LED・シザースイッチ構造キーボードへのMacBookシリーズの仕様変更が、競争優位性をもたらして更にMacBookの売上げが増えるのではないかと予測していますが、シザースイッチ構造キーボードは普通にどこの会社も採用しているもので、Appleもバタフライ構造キーボードに問題があったため戻しただけに過ぎず、それが競争優位性をもたらすというKuo氏の意見には納得しかねます。Mini LEDはバッテリー駆動時間に影響を与えるかもしれませんし、独自設計のARMプロセッサはApple自身のペースで開発ができるので、従来のようなIntelのロードマップやそのロードマップの変更に左右されることがないというのは大きなメリットであることは間違いありません。
ただ、以前の別のリーカー、Twitter名@choco_bitとしても知られるFudge(ファッジ)氏によると、初のARMベースMacは無印12インチ MacBookになるという情報もあり、それについては当ブログでも記事にした通りです。
ファッジ氏によると、発売時期についても2021年以降になると予測されています。Kuo氏の発売時期に関する予測は些か信頼性に欠けるところがあり、今回もそこまで早くソフトウェアの対応ができるのかが気になります。
暫く更新されていないiMacはともかく、MacBook Pro 13インチは最も最近に更新されたばかりなので、それがまた短期間でARMベースに変わるのはちょっとタイミング的にはおかしい気がします。もともと12インチMacBookは新しく実験的なハードウェアだったので、ARMベースのファンレスMacBookを実現するにも向いているような気がします。MacBook AirやProに比べても、値段が高くコスパが悪いのも従来通りですし、Appleユーザも納得でしょう。
私のARMベースMac(AシリーズプロセッサMac)についての考えや、当ブログ独自のARMベースチップに関する詳細情報は、上の記事に書いています。よろしければご覧ください。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)