Apple、MacBook ProのTouch Barに3Dタッチを導入する特許を出願。要らない機能を2つ掛け合わせて化けるのか?

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本日、米国特許商標庁(USTPO)は、Appleからの「3Dタッチ(感圧タッチ)」機能を将来のMacBook ProのTouch Barに導入する特許出願を公開しました。

MacBook Pro Touch Bar

Appleの特許出願は、AppleのMacBook Proに搭載されているTouchBarが3Dタッチ(感圧タッチ、英語ではForce Touch)機能を採用することを表しています。Appleはこの発明特許は、「一般に、電子デバイス、特に、ディスプレイの周りに少なくとも部分的に配置され、ディスプレイと同一平面上に配置された圧力センサーを備えたディスプレイを有する電子デバイスに関するもの」と述べている。参照される「ディスプレイ」は「第2の」ディスプレイということで、図解を見ても明らかに現行のMacBook Proに搭載されているTouch Barと理解することができます。

特許の詳細、、3Dタッチの感知はディスプレイで表示か

Appleの出願特許に掲載されている図解はこちらです。以下の1は、感圧タッチ入力が追加されたTouch Barを備えたMacBook Proを示しています。二次ディスプレイ上に設置されるカバーは、ガラス・プラスチック・炭化ケイ素(カーボランダム)または別の適切な透明材料で形成されるとされています。

MacBookPro-TouchBar-ForceTouch_Patent

カバーは圧力が加えられると屈曲しますが、その屈曲の度合いはユーザーには視覚的および/または触覚的に知覚できない可能性があります。そこで今回の出願特許では、カバーが指の圧力で屈曲することにより、上の図3(断面図)の圧力感知回路#260が動作し、入力の一部またはすべてをディスプレイを通じて伝達することができるとしています。ただ、iPhoneにかつてあったような、Taptic Engineのようにユーザが触覚的に感知できる機能は搭載しないようです。

特許の詳細は米国特許庁のサイトへ

詳細については、2019年5月に出願され、米国特許庁が本日公開したAppleの特許出願番号20200371632をご参照ください(出願は1年半前というのが驚きではありますが)。なおこれは特許出願段階であるため、現時点では、製品の市場投入のタイミングは不明です。

将来のMacBook Proでは3Dタッチ付きTouch Barモデルが登場か

AppleはiPhoneやApple Watchから3Dタッチ(感圧タッチ)機能をハードウェア・ソフトウェア的に既に廃止しましたが、MacBook Proのタッチバーでまたそれを復活させるようです。

個人的には、普段使っているMacBook ProでもTouch Barそのものは完全にファンクションキー(F1〜F12)を割り当てていて全く使っていないですし、3DタッチもiPhone 6sから搭載された時点から、何らかの明示的な表示がない限りユーザはその機能に気付くことがないため殆ど意味がないと評価していました。結果、3Dタッチはなくなりましたが、Touch Barはしつこく残っています。そして黒歴史となりかけていた3Dタッチを今度は殆ど誰も使っていないと思われるTouch Barに搭載することで、つまりはっきり言ってしまうといらない(ユーザが必要と判断していない)機能を2つ掛け合わせることで、何か+の作用をもたらすとAppleは考えているのでしょうか(マイナスxマイナス=プラス)?

今回M1チップが搭載され、その性能が飛躍的に向上したMacBook Pro 13インチモデルですが、正直Touch Barは殆ど蛇足のような機能だと思っています。そういう意味で、特にTouch BarがついていないMacBook Airでもいいかなと思ったりもしています。3Dタッチ機能がついたところでTouch Barの機能が余計にわかりにくくなり、コストが上昇するだけで人を惹きつけるものはではないと私は思っています。

特許は出願されましたが、実際に製品に採用されるかは未知数です。私自身は恐らく採用されないのではないかと思いますが、ともかくAppleは大量の特許を出願しており、その中にはこういうあまりマーケティング的にも機能的にも意味がないと思われるものが含まれていることを知るのも面白いですね。お金が余っているのでしょうけど。。何かTouch Barをイノベーティブに使いやすくする機能を発明するか、さっさとTouch Barは廃止して、Airのようなファンクションキーに戻して欲しいですね。笑

記事は以上です。

(記事情報元:Patently Apple

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