Apple、2020年以降のiPhoneからLCDスクリーンを完全排除か、有機ELディスプレイに統一へ

投稿日 2019-01-22
著者 xiaolong
カテゴリー Apple未発表新機種情報
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Appleは、2020 iPhone以降、iPhoneのラインナップからLCD（液晶）スクリーンを排除することを目指しているようです。Wall Street Journalの報道によると、今年2019年モデルのiPhone XRの後継機種が最後の主力LCDモデルになるということです。

有機ELディスプレイ（OLED）への移行は、野心的な2020年のiPhoneのロードマップを暗示する「より柔軟（フレキシブル）な設計」を可能にします。iPhone XRが有機ELディスプレイモデルのiPhone XSやiPhone XS Maxよりも大きなベゼルを備えていることで、既にAppleはLCDを排除しようとしていることが垣間見えます。

これまで、Appleは長方形の”ガラス板”を超越する方法を模索してきました。昨年、ブルームバーグが、ホバージェスチャーやバナナ風の曲線を描いたiPhoneなど、Appleの抜本的な改変をもたらすいくつかのデザイン研究プロジェクトについて報道していました。

2020年のiPhoneのデザインは、今日私たちが知っているいわゆる”スマートフォン”から脱し、急進的な出発点になる可能性があります。ただ、その1年前の2019年のiPhoneのシャーシは、これまでのものの反復的な変更になると予想されています。

LCDは、主にスタンドアロンのバックライトコンポーネントを必要とするため、ここ数年で既に時代遅れになっています。それに比べ、有機ELディスプレイのピクセル（画素）は個別に点灯しているためバックライトがいらず、またより不規則な形状のデバイスに使用できます。Appleはまた、もう一つのLCD代替品としてmicroLEDディスプレイも模索しています。

Appleのような業界のリーダーがLCDから遠ざかるにつれて、LCDパネルサプライヤーは新たな収益源を見つけるために奮闘しています。WSJレポートの残りの部分では、JDI（ジャパンディスプレイ）がAppleからのLCD注文に大きく依存していることから、JDIがどのように変化しているかについて説明していますが、LCDディスプレイに対する需要の減少と予想を下回るiPhone XRの需要が、JDIの財務状況に大きな影響を与えています。日本企業として応援したいところですが、日本の経済産業構造の柱の一つが利益が少なく受動的にしか動けない”部品屋”に留まった上に、更にその”部品屋”の地位が台湾・韓国・中国或いは東南アジアやインド製に置き換えられていくことになると、ますます日本が弱くなっていくことに不安を覚えます。

逆にいえば、2020年のiPhoneのラインナップが全て有機ELディスプレイ技術に切り替えられれば、有機ELディスプレイメーカーは大きな恩恵を受けるでしょう。ただ、現在のところAppleはライバルでもあり敵でもあるサムスンディスプレイから100％有機ELディスプレイパネルを購入しています。昨年11月頃にLGがAppleに12月から有機ELディスプレイの納品を開始するという情報もありましたが、今後はサムスンディスプレイとLGディスプレイ、特に後者は業績があがっていくのでしょう。とはいえ、AppleもiPhoneの販売には翳りが見えてきているため、将来どうなっていくかわかりませんね。2020年になると思われる大幅なモデルチェンジに期待したいところです。