サムスンディスプレイ、2020年末までにLCD生産終了を発表

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AppleのiPhone/iPad/Macシリーズのディスプレイパネル等の重要なコンポーネントのサプライヤー、韓国サムスンディスプレイ(SAMSUNG Display)は、2020年末までに液晶ディスプレイ(以下LCD)の生産を終了する計画を発表しました。

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主要製品は有機ELディスプレイ(OLED)にシフトしています。Appleだけではなく、サムスン自身のデバイスもです。

ロイター通信によると、サムスン電子の子会社のサムスンディスプレイの広報担当者が、上記に伴い、中国と韓国の工場で行われている全てのLCD生産を終了すると発表しています。ちなみに同社は、去年10月には既に需要の低迷により韓国国内の工場を1つ閉鎖することを発表していました。なお、既に受注したLCDパネルについては、今年末までに問題なく納品できる予定だということです。

LCD生産が終了する韓国内の2工場において、同社は今後量子ドットディスプレイの生産設備を導入するということで、そこに資金が注ぎ込まれるようです。中国国内の2つの工場については、今後どうなるかについては発表されていません。

量子ドットLCDディスプレイは、LEDバックライトがついたLCDパネルなど従来の方式のハードウェア上で使用できることが特徴で、それらを調整することで、一般的な青色バックライトからのエネルギーが当たったときに狭いスペクトルの光を放出するため、省電力化や更に精細な画像の表示が可能となり、今後は量子ドットLCDディスプレイがメインになる可能性があります。更に量子ドットLCDパネルは従来のLCDパネルの構造に似ていて、バックライトLEDの横または上に量子チューブまたは量子フィルムが追加される形となります。

サムスンディスプレイはこれまで、AppleにLCDパネルを提供してきました。しかしAppleは現行販売モデルでは、iPhoneでは既にiPhone 8/8 PlusのみLCDを採用しているなど、需要は減少しています。現在主流の有機ELディスプレイについては、サムスンディスプレイと同じく韓国のLGディスプレイが供給しています。また、今年か或いは来年からは中国本土のBOE(京東方)が有機ELディスプレイのサプライヤーとしてAppleの製品に参入するといわれています。

Appleは次世代のディスプレイ方式としては、ミニLEDディスプレイを計画していて、より発色がよくなるといわれています(今の有機ELディスプレイでも十分キレイだとは思いますが。。笑)。またその先の本命としてはマイクロLEDがあるのですが、量子ドットLCDとどちらが採用されるかどうかについては不明です。

なお、これまでAppleはサムスンディスプレイの他にLG・ジャパンディスプレイ(JDI)、シャープを主要なLCDスクリーンサプライヤーとして残していましたが、各社それぞれ独自のOLED製品を準備しており、それが今後業界地図をどう塗り替えるかについて注目が集まっています。それには、やはりAppleのiPhoneに採用されるかが大きく影響してくるからです。

記事は以上です。

(記事情報元:Reuters via Apple Insider

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