海外のアナリストなどの予想を裏切り、Appleは次世代iPhone【iPhone 7】シリーズの売れ行きに対して相当な自信を持っており、かなり強気で準備を進めているようだ。
iPhone 7のサプライヤーへの発注台数は過去最多レベルに
台湾のニュースサイトUDN.com(聯合新聞網產經)の記者が中国大陸の華東・華南など多くのAppleのサプライチェーンのサプライヤーを回って実地で取材したところ、Appleの次世代iPhone【iPhone 7】シリーズのサプライヤーへの発注量は、Appleは今年末までに最低でも7,200万台分の在庫を確保を要求し、高い目標として7,800万台を要求しているという。この数字はここ2年間で最も多く、市場の予想よりも1割以上多いとのこと。
iPhone 7の購買と販売の状況は、Appleの2016年後期の株価に影響するだけではなく、そのサプライヤーの株価や業績にも直接影響してくる。iPhone 7の実際の購買量は市場の予想を超えて多く、そのことでAppleは自身の新型デバイスに非常に自信があることを示している。そして台湾のメーカーであるホンハイ(Hon Hai、鴻海)、ペガトロン(Pegatron、和碩)、TSMC(台積電)、Largan(大立光)、ZhenDing Tech(F-臻鼎)あたりがその恩恵を大きく受けることになりそうだ。
これまでの海外のアナリストの予測によると、iPhone 7の今年の年末までの発注量は6,500万台に止まるというものだった。しかし実際にサプライヤーへの直接訪問取材によるとその数量は7.200万台から、ということで世界で最も売れたiPhone 6シリーズの発注台数記録に並び、しかも目標として7,800万台が提示されているということは市場の予測を遥かに超えている。
iPhone 7は9月リリース、3機種展開に?
Appleは今年も9月13日あたりに次世代iPhone【iPhone 7】のリリースを発表するものとみられ、これまでメディアなどでは4.7インチの【iPhone 7】と、5.5インチの【iPhone 7 Plus】と【iPhone 7 Pro】または【iPhone 7 Premium】の3機種展開になるのではないかと予測されている。
フォックスコンとペガトロンが組立
シャープを買収したことで日本でも有名になったホンハイ(鴻海)の中国法人のフォックスコン(Foxconn 、富士康)がやはりiPhone 7の大部分の組立の受注をとったといい、ペガトロンは一部の受注をとったという。iPhone 7は従来のiPhone 6/6sシリーズよりも更に薄く、また5.5インチモデルにはデュアルレンズカメラが搭載され、またこれはまだよくわからないが一部ガラスを採用したシャーシ設計となるため、組立難度が非常に高くなる。サプライチェーンに7,200万台もの供給を要求しているAppleにとっては、ホンハイとペガトロンの役割の比重は重くなるだろう。
膨大な受注台数の製造のために、フォックスコンは先週末にも既にサイト上でも人材募集をかけており、Weibo等のSNSオフィシャルアカウントでも人材募集を3日にかけて発し続けている。業界の予測に寄れば、組立ラインの速度からいえば、主な組立部品のサプライヤーはLargan、Flexium(台郡)、Zhending(臻鼎)等になるもようで、6月から急増する購買要求に直面することになりそうだ。
熊本地震の影響で日系メーカーの比率ダウンか
業界の内部では、日本の熊本地震によって光学部品(主にSONYのCMOSセンサー)の供給量に影響があり、それによってiPhone 7全体の部品の中での日系企業の比重は間接的に下落し、その代わりに台湾系のサプライヤーの比率が相対的に上がることになりそうだ。
画蛇添足 One more thing…
基本的にはAppleとサプライヤーの間では守秘義務契約があるはずで、そう簡単には受注台数などは空かさないと思われるのだが。。もしかしたらAppleにメディアに聞かれたらそう言えといわれているのかもしれない。笑
記事は以上。
(記事情報元:UDN.com)