AppleのiOS用アプリストア、「App Store」はiOS 11でその外見をがらっと変更し、「Today」タブでカードタイプの様々な「フィーチャー」機能を追加し、よりアプリのレコメンドがユーザに伝わりやすくなりました。その結果、App Store公式の「Today」タブで紹介されると、アプリのダウンロード数が飛躍的に増えることがSensor Towerによるリサーチで判明しました。数字としては、なんと最高800%も増えるということです。ただし、これは米国内だけの分析データによる結果となります。
App Store「Today」タブで紹介されるとAppのダウンロード数が激増!
Sensor Towerによるリサーチの結果、各紹介ジャンルで以下のような増え方をすることがわかりました。左側が紹介される前の週、そして右側が紹介された週のダウンロード数の比較と成長率です。
グラフを見ると、「ストーリー」で紹介されると222%増加、「今日のリスト」に載ると240%増えることがわかります。そして「今日のApp」ではなんと685%も。。
更に「今日のゲーム」では更になんとなんと、802%も増えていることがわかります!
どんなデベロッパのものが紹介されやすいのか、ランキングは?
ただ、AppleがApp Storeで「フィーチャー」するアプリはどんなアプリが多いのでしょうか?既にダウンロード数が多いデベロッパのアプリばかり紹介されても不公平ですよね?
Sensor Towerは、デベロッパ毎にApp Storeでフィーチャーされたアプリを分けたところ、やはり大手がトップに来ていることがわかりました。ただ、これは大手の方がアプリのリリース数が多いから、ということに起因しそうです。
Appleはデベロッパの大きさには関係なく、公平にフィーチャーしている
上記のランキングを見ると、Appleは大手の開発者が作ったアプリしか紹介しないようにみえますが、実はそんなことはありません。
AppleがApp Storeで「フィーチャー」しているアプリの29%は1万ダウンロード以下、つまり「インディーズ(独立系)」とも呼べるデベロッパによって開発されアップロードされたアプリなのです。以下のグラフは、デベロッパ(アプリ発行者)のダウンロード数の内訳となっています。1万ダウンロード以下が29%、1万〜10万ダウンロード以内が33%もいて、これらだけでも半分を超えます。つまり、Appleは大きいところも小さいところも、かなり公平にアプリを紹介しているといえるのではないでしょうか。
日本も権威(=App Storeの場合はApple公式エディタなど)の評価を重視してAppを選択したりダウンロードして使用する傾向があるので、上記のアメリカの結果とそれほど変わらない数字か、またはそれ以上にApp Storeでの「フィーチャー」効果が出ているのではないかと推測できます。
iOS 11で変更されたApp Storeの効果は覿面、公式に紹介されることが成功の近道か
アプリ開発者にとっても、App Storeの「今日の〇〇」等のにピックアップしてもらうことが、成功への近道といえるでしょう。
Appleも、iOS 11でApp Storeのレイアウトを大きく変更したことが大きな成功を生んでいるといえるでしょう。この辺りはさすがだなと思います。ハードウェアやOSのバグでちょっと不甲斐ない感じがしていますが、サービス部門は確実にその歩みを進めているといえるのではないでしょうか。
記事は以上です。
(記事情報元:Sensor Tower via Tech Crunch)