昨年2017年の秋、新製品発表スペシャルイベントの前には、多くのアナリストがiPhone Xが必ず大売れすると予測していました。なぜなら、以前非常に売れたiPhone 6を購入したユーザが一気に買い替えるとみられたため、Appleは昨年”スーパーサイクル”を迎えるとしていたのです。しかし実際にはiPhone Xの販売状況はとても”スーパーサイクル”と呼べるほどのものではありませんでした。では今年の2018年はどうでしょうか?
あるアナリストによると、今年はiPhoneにとんでもない”スーパーサイクル”が訪れ、Appleはなんと3億5000万台のiPhoneを売ると予測されています!
GBH InsightsのDaniel Ives氏による最新のレポートによると、将来12ヶ月〜18ヶ月の間に、今年9月に新しくリリースされると噂されている3種類のiPhoneの巨大な威力により、これらの新機種の販売台数は3億5千万台にも達するとされています!2018年Q1で、iPhoneの平均販売単価は728ドル(約7万9,550円)でしたので、もしこの単価水準が続いた上で3.5億台売れたとすれば、少なくともAppleに2,500億ドル(約25兆3,177億円)の収入をもたらすとみられています。
しかしApple Insiderによれば、実際3.5億台売れるかどうかには多くの変数が存在するとされています。なぜなら過去6年の間、Appleは12ヶ月で3億台以上のiPhoneを売ったことがないからです。しかももし18ヶ月(1年半)で3.5億台を売るとしたら、この成績も過去最高の販売台数を記録した2005年を超える数字です。ここ1年で、iPhoneの平均月間販売台数は1,925万台で、1年半で3.5億台売るには月間平均で1,944万台売らなければなりません。
更に今年3月のLoup Venturesのインタビュー調査によると、22%のiPhoneユーザが2018年にアップグレードしようと考えているようです。Appleのデータによれば、2018年Q1でアクティベートされているデバイスの数量は13億台となっており、そのまま22%という数字を当てはめると2.8億台程度となり、3.5億台は現実的にはとても達成できないかもしれません。
もちろん、新しいデバイスの先進性や価格設定などが、これまでの旧機種のiPhoneを利用していた人に買い換えを促す作用があるのはいうまでもありません。
今年のAppleは3種類のiPhoneをリリースすると噂されています。その3種類とは以下の通りとされています。
- 6.5インチのOLED(有機ELディスプレイ)搭載のiPhone X Plus
- 従来通りの5.8インチのiPhone X 2
- 6.1インチのLCD(液晶ディスプレイ)搭載の廉価版iPhone X、価格はiPhone 8と同じレベル
更に、TrueDepthカメラシステムが3種類全てのiPhoneに搭載され、しかもeSIMによるデュアルSIMが実現するとされています。そして7nmプロセス採用のTSMC製のA12チップが搭載されるものとされています。
さて、Appleの3機種の新しいiPhoneはそこまで売れるでしょうか?6.1インチのLCD搭載のiPhone Xの廉価版(iPhone X SE?)の販売台数が鍵を握っているような気がします。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)