水素バッテリー実現が近い:iPhoneが1回の充電で1週間使用可能に

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スマートフォンメーカーにとっては、バッテリー技術の進化や革新の情報は喜ばしいことだ。特にiPhoneを卓越したマシンだと喧伝したいAppleにとってはそうだろう。とある会社が先日水素電池の小型化に成功し、Appleと協力する予定という。そうなると、iPhoneのバッテリー問題が近い将来劇的に改善するかもしれない。

iPhone_battery

iPhoneの1日1回充電がなくなるかも

1日1回充電、これは殆どのiPhoneユーザの日常だろう。Appleはずっと前から、iPhoneユーザのこの習慣を変えたいと願ってきた。しかし技術的に突破口が見つからず、iPhoneはリリース以来バッテリー持続時間は大幅な改善がみられないままだ。事実、多くの電子デバイスにとって、バッテリーはボトルネックだった。もしバッテリーにイノベーションがあったら、それはテック業界の革命となるといわれてきた。

そのイノベーションはあまり遠くない未来に実現しそうだ。イギリスの《The Telegraph》の報道によると、同国のエネルギー技術開発会社、Intelligent Energy社が先日、同社が初めての水素電池の開発プロジェクトで突破口を見つけ、これまでの電子デバイスにも水素電池を搭載することが夢ではなくなったと発表した。Intelligent Energy社によると、iPhone内部にもこの水素電池を取り付けることが可能で、1回の充電で通常利用で7日持つようになるとされている。つまり、バッテリー持続時間が従来の7倍持つということだ。

Intelligent Energy社はAppleの協力会社のため、AppleのiPhoneでいち早く実現する?

The Telegraphによれば、Intelligent Energy社はAppleと協力関係がもともとあったため、この水素バッテリーについてはまず真っ先にAppleと連絡を取ったという。実は昨年発売された現行最新のiPhone 6のバッテリー開発の際に、このIntelligent Energy社がAppleに協力をしていたのだ。

以前にも、Intelligent Energy社は既に英国でiPhoneをサポートしている水素燃料を使ったモバイルバッテリーをリリースしていた。そして技術的な突破口が見つかった今、容積をぐっと小さくすることでiPhoneの内部に埋め込むことが実現しそうだという。水素バッテリーは内部に水素と酸素が混じり合っており、この2つの元素が混合し合うことで電力を発生することができるため、iPhoneに更に長いバッテリー持続時間を実現することができる。

iPhoneの充電方法も変わる

そして面白いのは、水素バッテリーが実現すると、iPhoneの充電方法も変わるということだ。これまでのLightningコネクタのようなデータポートを使うのではなく、イヤホンコネクタのような・・・もっと正確にいえばガス注入口を使って”ガス補充”をするような形になり、充電といわなくなるかもしれないライターにガスを注入するようなイメージだ。

なお、使用中に水(水素)を排出するため、水の排出口も必要になるのだとか。逆に電子回路は水に弱いので、そのあたりで設計がどう変わるのか楽しみではある。

実現は2年以内、市場価値は年間で約56兆円?

小型水素バッテリーは2年以内に実現するとのことだが、Appleの協力次第ではもっと早く実現するかもしれない。Intelligent Energy社はこの水素バッテリーの市場価値は1年で3000億ポンド(約56兆円)あると見積もっている

記事は以上。

(記事情報元:The TelegraphWeiPhone

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