ここ数週間で、Appleの内部から重要人物が離職するということが相次いでいる。そして離職者は主にSiriチームに集中しており、今回の離職劇で当初AppleがSiriを買収したときの開発チームはほぼ全員Appleを去ったことになる。
MacRumorsによると、SiriチームのDarren Haas氏が既にAppleを去ってGE(ゼネラル・エレクトリック)社に入社したといい、Haas氏はGEではSteve D’Aurora氏のチームに入ったという。そのD’Aurora氏も数週間前にAppleを離職してGEに入社している。興味深いことに、Siriの創業者のAdam CheyerとDag Kittlausは現在同じようなバーチャルヘルパーのVivをリリースしていることだ。
上記の報道によれば、Siriチームが集団でAppleを離職した理由は、チームがAppleの管理職と衝突したからといい、特にiCloudチームとの意見の相違が激しかったという。iCloudサービスはAppleのiPhoneやiPad等のモバイルデバイスのデータのバックアップを可能にし、Appleのエコシステムにユーザを取り込むための重要なクラウドサービスのコアとなる商品だ。AppleはSiriのクラウドコンピューティング能力を強化することで他の製品を包括することにしたとされ、そのために組織変更を行った。
例えばiTunesとiMessageのサービスをiCloudチームが担当するといったように。このような組織の調整が、一部の従業員に自分の地位がなくなるのではないかという不安を抱かせたということのようだ。
Haas氏とD’Aurora氏は共にAppleが当時Siriを買収したときのSiriのコアメンバーで、SiriのオリジナルチームはAppleに買収される前に大きな目標を掲げていて、その目標では現在のSiriのレベルよりも断然優れているものを作るというものだった。しかしAppleに買収された後、当時のAppleのCEO、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がSiriチームと外部企業との過度の提携に反対したという。
画蛇添足 One more thing…
ジョブズ時代のAppleは、現在のティム・クック時代のAppleよりも他社の技術や特許獲得のための企業買収件数は少なかった。しかしSiriのような買収がiPhoneの売上げを伸ばしたところもある。
Siriは開発当初から常に継続して改善が繰り返されており、初期の頃のSiriに比べて現在は確かに使いやすくなったが、総評としてボイスヘルパーとして非常に使いやすいかというと、、まだまだ発展途上のサービスと言わざるを得ない。
Siriのコアテクノロジーを使ってApple内のチームだけでSiriをより発展させることができるのか。。今後の動きが注目される。
記事は以上。
(記事情報元:MacRumors)