将来のMacBookからは物理キーボードが消え、バーチャルキーボード採用?

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macbook_overview_colors_large

Appleは先月の春の新製品発表スペシャルイベントで、MacBookシリーズの製品ラインのアップデートの発表を一切しなかった。去年の春にリリースされた12インチMacBookはこれまで一切更新されず、他のMacBookシリーズはここ数年、スペックのアップデートはあったものの、外観には殆ど変化がなかった。

昨年リリースされた12インチMacBookには技術的にも様々な新しい試みが行われており、それらは全てMacBookを”薄く軽く”するためのものだった。ただそのために外部への接続がUSB-Cポート1個だけ(正確にはイヤホンジャックもあるが)に削られてしまったことや、新たに導入された新技術”バタフライ構造”のキーボードのストロークが小さくなったことについても使いにくいという批判が相次いでいた(賛否両論だが)。

そんな中、Appleが最近取得したMacBookに関する特許から、AppleはMacBookに対して将来”物理キーボードをなくす”方向で動いているかもしれない、ということがわかった。

 

Apple_Patent_MacBook-Virtual-Keyboard

この特許出願文書では、もともとキーボードがあったところを全てタッチパネルとし、これまでのトラックパッドの両側にもトラックパッドと同じサイズのタッチパネルを追加するもようだ。タッチパネルにはユーザの必要性にあわせてキーボードを表示し、トラックパッドの脇には、必要な時にはテンキーなどを表示させることもできるようだ。

このようにバーチャルキーボードを物理キーボードの代わりに配置することで、更に軽く薄い機体を実現し、そして更に機体内部のスペースを確保することでバッテリー持続時間を更に増やすこともできるというわけだ。

 

Virtual-Keyboard_1

実はタッチパネルによって物理キーボードの代わりとするというのは、既に実践されている。クラウドファンディングサイトのKickstarterで、新しいキーボードが資金を集めている。キーボード全体がタッチパネルになっていて、ユーザは必要に応じてキーボードの内容を切り替えられるというものだ。

Virtual-Keyboard_2

しかし画面或いはタッチパネルに直接キーボード機能を持たせるには大きな問題がある。それは、指へのフィードバックがなくなってしまうということだ。そのことがあるため、iPadにはフルサイズのキーボードが用意されているものの、結局多くの人が物理キーボードを使いたがるために、Appleでさえ公式にスマートコネクターやBluetoothキーボードを用意しているほどだ。

ただ、Appleが既にMacBook等に用いている感圧タッチ(Force Touch)を使ったバーチャルキーボードを作れば、これまでよりはいい感触のフィードバックをもたらすことができるかもしれない。大きな面積のタッチパネルに感圧タッチ機能を追加することで、物理キーボードに近いタッチ感覚を再現することができるかもしれないのだ。

12-MacBook-Keyboard-Details-the-Verge

もちろん、これまでのAppleの特許取得の慣例を見ていれば、これは単に未来への投資の可能性もあり、またその未来は来ないかもしれない。多くの特許が実際の製品に使われないままの状態になっているからだ。しかしこれまでの情報によれば、Appleは今年6月のWWDCで新しいMacBookを発表するとされている。これまでの慣例に従えば、チップセットにSkylakeチップを搭載し、バッテリー持続時間も30%上昇するのではないかとみられている。

MacBook-6

しかも新しいMacBookは13インチと15インチにわかれていて現在のMacBook Airより薄いという。ただ、現在のところまだハードウェアのリーク情報はまだ出ていない。

Appleがヴァーチャルキーボードの特許を取得したとはいえ、それが実現するのはまだ早いかもしれない。また、外観もこれまでとは大きな変化がないか、12インチMacBookの技術が13インチ/15インチのMacBook(MacBook Airの名称が生き残るかどうかは不明)に応用される可能性がある。

 

画蛇添足 One more thing…

もしかしたらAppleはバタフライ構造などの浅いストローク構造のキーボードを数年続けてユーザの指を慣れさせ、そしてその後に感圧タッチによるバーチャルキーボードをリリースするという段階的な「ユーザの習慣づけ」をする可能性もあるかもしれない。

しかし従来の感圧タッチはそれなりに力を入れてぐっと押し込む必要がある。そのあたりがこれまでのキーボードと違和感がないか、とても気になるところだ。いずれ、慣れてしまうのかもしれないが。。

ただ、バーチャルキーボードが実現すると、ますますMacとiOSデバイスの差がなくなってくるのではないかと思われる。バーチャルキーボードの実現あたりがOS XとiOSの統合の時期なのかもしれない。Appleは統合する気はないようだし、実際に統合するには色々と前途多難ではありそうだが。。

そして開いた面は通常の表示パネル、そしてもう一面が操作パネルという構造はなんとなくNintendo DSシリーズを彷彿とさせると思うのは私だけだろうか。。笑 いずれ、Mac用のスタイラス(Apple Pencil)も出るのかもしれない。

記事は以上。

(記事情報元:iFanr

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