またも一般には公開されず!?ハッカーがiPhone 7のiOS 10.1の脱獄に成功

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iOS 10がリリースされて1ヶ月以上が経った。しかしiOS 10以降に対応した脱獄ツールは全く出ておらず、脱獄フリーク(JBer、脱獄犯)にとっては、いったいいつiOS 10対応脱獄ツールがリリースされるのか気が気でなく、進捗を知りたい、といったところだろう。それよりも大きな不安は、iOS 10は本当に脱獄可能なのか?ということだ。

iOS 10の脱獄、Luca Todescoがかつて成功、しかし脱獄ツールはリリースせず

確かに、最近暫くiOS 10の脱獄に関する話題が途絶えていた。1つ前の脱獄に関する情報といえば、18歳のiOSハッカー、Luca Todescoが自分の端末でiOS 10の脱獄をしてみせたことが記憶に新しいが、Luca Todescoのいつものおきまりのパターンで、最新リリースのiOSの脱獄成功を自慢するだけで一切外にその方法を漏らさないというやり方だ。

iphone-cydia

 

iOS 10脱獄に新星登場!?iPhone 7 Plus iOS 10.1の脱獄に成功した動画が公開

しかし昨日、もう一人のiOSハッカー、@ijapija00が脱獄に成功したとしてYoutubeに動画を公開している。そして動画ではiOS 10.1を搭載しているiPhone 7 Plusが脱獄されている様子がみえる。@ijapija00によれば、その脱獄ツールはiOS 10.1.1でも使うことができ、しかも使っている脆弱性(exploit)は1つで、脱獄方法はLuca Todescoと似ており、iOS 10.1では特殊なバージョンのCydiaしか動かないという。

なお、iOS 10.1.1はその脱獄方法が公開された時点、また当記事更新現在最新のiOSバージョンだ。以下が動画。

 

しかしこの人も脱獄ツールを公開する気はなし

しかし@ijapija00もLuca Todesco同様、この脱獄方法を公開するつもりはないという。そしてその理由としては、一部の技術的な問題がある他、一人の独立したデベロッパとして彼は他人のデバイスへの責任をとりたくないとしており、また脱獄の過程での問題を他人のために解決する時間はないとしている。また彼の脱獄手段はある時は安定し、ある時は不安定であるとのことで、つまり彼の脱獄ツールはあくまでテストまたは個人用に作られたもので、それを外に開放するつもりはないというわけだ。

Luca Todescoと同様@ijapija00も脱獄ツールを外部に出すつもりはないことから、我々も本当かどうかわからない”輝かしい成果”をYoutubeで眺めるしかないのが現状だ。

iphone7_ios10_jailbreak

Appleの脱獄対策も加速

もし本当に@ijapija00の脱獄ツールがiOS 10.1.1に対応しているとしたら、これはAppleのセキュリティアップデートに対する重大な挑戦ということになる。Appleは脱獄ツールを開発しているハッカー或いはハッカー集団が虎視眈々と狙っているセキュリティホール(脆弱性)をできるだけ早く塞ぐことに躍起になっている。特に最近は特にその勢いを強めている。

 

iOS 10脱獄を期待する声は少しずつ減っている?

cydia-icon

以前、中国の脱獄ハッカーチームPangu(Pangu Team、盘古团队)がiOS 10.1をリリースしたというデマが拡がったが、公式サイトでは一切アナウンスがなかったということもあった。しかしそのような明らかなデマがネット上で世界中に拡がってしまうということは、多くの人がまだiOS 10の脱獄に期待を寄せているという証拠かもしれない。

しかし脱獄ユーザのうち一部の人にとっては、iOS 10を脱獄しても脱獄しなくてもあまり関係なくなっている。なぜならiOS 10で更にこれまでの脱獄でしか実現できなかった機能が更に盛り込まれ、脱獄そのものにますます意義がなくなってきているからだ(ちなみに私自身も殆どそんな感じになっている。iOS 9.3.4の脱獄が不安定だったこともあったのだが。。)。

しかし脱獄フリークな人にとっては、やはりAppleが許していない機能を使うことで、普通には解決できない問題を解決したり、禁止されている機能を使うという、”ソフトウェア的に制限されている本来のハードウェアの機能を十分に使い切る”という目的を達成するために脱獄するという選択肢があるのは間違いない。

 

iOS 10は更にセキュリティが強化、完全脱獄ツールのリリースは困難に?

上記の@ijapija00の指摘通り、もしiOS 10の脱獄に成功しても、これまでのCydiaが正常に動かないため、UI的にも様々な手間がかかるということになる。それが原因でPanguも脱獄ツールの開発をいったん放棄したという情報もある。

AppleはかつてiOS 9.3.3対応の脱獄ツールが登場した後にすぐにiOS 9.3.4をリリースしてその脆弱性を塞いだほか、iOS 10ではKPP内部コアパッチによって更に防御を固め、いわゆる”完全脱獄(Untethered Jailbreak、紐なし脱獄)”の実現の道はますます遠くなっているといわれる(毎回iOSのバージョンがあがることに言われていることではあるのだが)。PanguやTaiG、Keenなど中国の有名なハッカーグループがiOS 10脱獄ツール開発に着手はしているものの、これらのグループから一般向けに脱獄ツールがリリースされるのはまだ先の話になりそうだ。

記事は以上。

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