iPhone 18 Pro Max米国版はX80搭載、分解で判明した日本版との違い

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発売された【iPhone 18 Pro Max】の米国版に、同モデル日本版や【iPhone 18 Pro】で使用されているApple独自のモデムチップC2ではなく、Qualcomm社製のSnapdragon X80モデムチップが使用されていることがわかりました。TechInsightsの分解調査で確認されたものです。同じ製品名でも、販売地域によってモバイル回線につなぐための部品に違いがあるという事態になっています。

異なる通信チップと基板を表現した比較イメージ
通信チップの違いを表現したAI生成イメージ。X80・C2の実際の形状や寸法を再現したものではありません。

分解で埋まった米国の仕様表の空欄

TechInsightsが調べたiPhoneの型番はA3473、iPhone 18 Pro Max米国版です。基板上でSDX80Mの刻印と、そこに組み合わされているワイヤレス通信関連部品SDR875が確認されています。一方、Appleの米国向け仕様表では小さいProにC2(Apple独自のモデムチップ)と記載され、Pro Maxではモデム名が省かれています。表記を省く、ということは、何らかの隠したい事情があるというのはどのメーカーでも定石です(例えばHUAWEIが米国の制裁によってSoCやモデムチップの名称を伏せていたのと一緒です)。

今回は仕様表で名前が出ていなかった(省かれていた)部分が、実機の分解で確かめられた形になりました。

Apple公式の米国向け仕様表。iPhone 18 ProはApple C2 cellular modemと記載、iPhone 18 Pro Maxはモデム欄が空欄
Apple公式の米国向け仕様表。iPhone 18 Proには「Apple C2 cellular modem」の記載があるのに対し、iPhone 18 Pro Maxのモデム欄は空欄のまま。赤枠と矢印は筆者が追記。出典:Apple

日本の仕様表では両機種共通の通信欄にC2が載っています。海外の分解記事を読む時には、製品名に加えて型番と販売地域まで見る必要があるということです。日本・香港・中国本土の違いは、地域別のSIM仕様と価格比較にもまとめていますのでご興味があればご覧ください。

5Gミリ波だけでは説明がつかない使い分け

ここで気になるのは、米国向けの5Gミリ波対応が理由なのか、という点です。米国の公式仕様を照合すると、C2を搭載するProも、今回X80が確認されたPro Maxも、ミリ波のn258・n260・n261に対応しています。というわけで、C2がミリ波に対応していない、というわけではないのです。

ちなみにこの分解レポートでは、同じ米国版iPhone 18 Pro MaxからAppleのN1チップも確認されています。N1チップはWi-Fiなどの通信を担う部品で、今回の記事で扱っているモバイル回線用のモデムとは役割が別のものになります。つまり、同じ米国版iPhone 18 Pro Maxでも、モデムチップは外部調達のQualcomm Snapdragon X80、そしてWi-Fiチップは自社のN1チップとバラバラの採用になっているということになります。

各部品の自社設計・調達と採用状況は、部品の役割ごとに段階を踏んで進んでいる、ということなのかもしれませんね。

小龍的にはこう思った

小龍的には、チップの違いについては、2つの視点で違いを見るべきだと考えています。

まずは電力消費性能。しかし米国日本のPro Maxは、公式の仕様を比べてみても、ビデオ再生がともに最大45時間。公表値の差は0時間です。つまり、今回のモデムチップは、チップメーカーの違いによって電力消費性能には違いがないといえるでしょう(そうでなければ外部のものを採用することはありませんね)。C2もAppleが開発設計したからといって特に優れているということもなさそうです。恐らく長らく協業関係にあるQualcomm製品のリバースエンジニアリングなんでしょうけども。

次に本質的に見るべきなのは、実際に使う回線での接続の安定性、混雑した場所の通信、そして発熱といった実際に使うときの性能です。米国版で良い測定結果が出たとしても、そのまま同機種の日本版のC2の評価に当てはまるとは限りません。比較するなら販売地域と回線条件をそろえなければなりません。本当に知りたいのは、実際に使う場所できちんとつながるか、ですよね。また発熱もバッテリーの持ちに影響しますので、そこも実際の使用環境にならないと単純に比較できないといえます。

海外版を選ぶ時も、円換算した価格やSIMの仕様に加え、通信部品まで確認する必要があるかは、実際の性能比較が出て見ないとなんともわからないところがあります。かつてまだiPhoneが発売されて間もない頃はAppleも部品を複数社購買していて、当たり外れがあったりしたのですが、さすがに時代も進んでいるので信頼性試験などの体制も整っていて経験もあり、性能が大きく異なるものを採用することは考えにくいといえるでしょう。というより、そもそもまだApple自社が開発・設計を始めてから日が浅い(C2という名前を見ればメジャーバージョンアップの2世代目、2年目であることが明らかです)のに、長年モデムチップを作り続けているQualcommの最新モデムチップSnapdragon X80に匹敵した性能をたたき出せていることの方がすごいといえます。

ただ、なぜiPhone 18で米国版Pro MaxだけにApple C2ではなくQualcomm Snapdragon X80が使用されたかについては不明です。これまでずっとモデムチップを調達していたQualcommとの契約がまだ残っていた(実はAppleとQualcommはかつて訴訟しあう関係で喧嘩していたのですが、仲直りしています)か、或いはC2の供給が追いつかなかった、と考えるのが自然かもしれません。ただ、製造を担当しているのはどちらもTSMCではないかと思うのですが。。

関連記事:iPhone 18 Pro・Duoの中国本土・香港版SIM仕様と価格比較

記事は以上です。

(記事情報元:TechInsightsApple日本Apple米国

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