iPhone 18 Proレビュー解禁、可変絞りは自動撮影でどう効く?

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9月18日の発売を前に、【iPhone 18 Pro】のレビューが米国時間9月16日に解禁されました。MacRumorsが紹介した各媒体の評価では、可変絞りの進化と、前年モデルから買い替える理由の薄さが同居しています。ただ、カメラの恩恵を受けるのは手動で撮る人だけ、というわけではなさそうです。実機が手元にあるわけではありませんが、当ブログとしては見落としがちな大事な変化に注目してみたいと思います。

iPhone 18 Proの背面と3眼カメラ。Apple公式画像
iPhone 18 Pro。画像出典:Apple

可変絞りの価値は「自動」にも

Appleの仕様では、48MPメインカメラの絞り値はF1.48、F1.8、F2.8、F4です。製品ページでは、明るさと被写界深度を自動で最適化すると説明されています。被写界深度とは、手前から奥へ、ピントが合って見える範囲のこと。暗い場所では光を取り込み、近くの被写体と背景を一緒に写したい時には絞るのが定石ですが、その判断を端末がやってくれるというわけです。

9to5Macの実写比較でも、この自動調整が働いています。近くのブイを撮ると、F4が自動で選ばれ、奥の桟橋まで鮮明に写りました。一方、遠景中心の日中写真では、絞りの変化による見た目の差は小さかったと報告されています。同じカメラでも、どんな被写体をどの距離から撮るかで効き方が変わってくるということになりそうです。場合によっては殆ど効果がない場合もあるわけですね。

F2.8の解像力と、約2.9段の調整幅

PetaPixelのテストでは、解像力が最も高かったのはF2.8でした。F1.48では周辺の描写が甘くなり、F4では回折によって少し軟らかくなったということです。最も明るくする設定と、最も細部を写せる設定は異なるのですが、その間を選べるようになるのが今回の変化といえるかもしれません。

公表されたF値から計算すると、同じシャッター速度ならF1.48とF4の光量比は(4÷1.48)²=約7.3倍。段数では2×log₂(4÷1.48)=約2.9段です。これは同じレンズで絞りを変えた時の理論上の幅で、透過率の差は含まれていません。というわけで、前年の従来機iPhone 17 Pro Max機より夜景が7.3倍明るく写る、という単純な話ではないので注意が必要です。

動画では、シャッター速度を保ちながら明るさを調整できる幅が広がります。ただしPetaPixelによると、標準アプリで手動選択できるのは4つの絞り値のみです。自動動作は無段階でも、任意の中間値を手動指定できるというわけではありません。強い日差しの下では、光を減らすNDフィルターも引き続き有用としています。撮影の自由度は確かに以前より増えましたが、専用カメラと同じ操作が全て揃った、というわけではありません。そもそも、スマートフォンのカメラ機構は、一眼レフなどの専用撮影機材に比べて圧倒的にコンパクトにする必要があり、結果的にレンズやその下の機構の構造が小さすぎることから光を十分に取り込むことができず、撮影した画像をかなりCMOS等のチップで処理して遜色ないレベルまで仕上げているのが現状ですから。。

とはいえ。Appleの製品発表イベントで使われている動画は、全篇でiPhoneで撮影された動画や写真を使っているとのことですので、相当なレベルまでいっているというのは間違いないですが。

電池持ちの伸びは、ProとMaxで別の数字

Tom’s Guideの測定は、画面輝度150nitで5Gのウェブ閲覧を続けたものです。Pro Maxは前年の17時間54分から18時間27分へ。分に直すと1074分から1107分なので、33分増、33÷1074=約3.1%の伸びです。小さいProは15時間21分から16時間17分へ、56分増。こちらは56÷921=約6.1%です。

iPhone 17 Proと18 Pro、Pro Maxの5Gウェブ閲覧バッテリー持続時間の比較
出典:Tom’s Guide。同媒体の平均値を使って作成。使用条件によって駆動時間は変わります。

この結果が示すのは、あくまで同じ閲覧試験での駆動時間差です。Appleはバッテリー容量と電力効率の向上を説明しています。ベイパーチャンバーの表面積も前年の3倍ですが、その役割は熱を逃がし、高負荷時の性能を維持すること。CPUの処理速度と、通信し続けた時の駆動時間はまた別の話となります。

充電効率も購入後の使い勝手に大きく効いてくる数字です。Appleの公称値は、対応するアダプタとケーブルで約15分で最大50%充電できるとされています。それが実現できる機器の条件は、当ブログでも「60W急速充電とUSB PD 3.1・AVSの解説」記事にまとめていますのでご参考まで。

小龍的にはこう思った

小龍的に視点では、今回の買い替え判断で気になるのは「何段絞れるか、それによってどんな素晴らしい写真や動画が撮れるか」よりも、正直「普段の失敗写真がどれだけ減るか」ということに尽きるかと思います。手前の商品と奥の背景を一緒に残したい場面。前後に並んだ人を撮る集合写真。こういう時に自動で絞ってくれるなら、設定を触らない人にも意味があるといえます(iPhone Proを使う人でもほとんどがマニュアル設定で撮っていないのではないでしょうか?)。そして遠景が中心を撮る方なら、絞り調整で画像の仕上がりにそれほど差が出ないので、可変絞りだけを理由に急いで買い替える魅力は小さいといえるかと思います。

「F2.8が一番鮮明」という結果も、常にその値へ固定すればよいかというとそういうわけでもありません。暗い場面では光量、前後に奥行きがある場面では被写界深度も大事な要素です。解像力のピークだけを追うと、撮りたいものに合う設定をかえって狭めてしまいます。Appleが自動調整を標準にした設計には、こういう場面で意味が出てくるのではないかと思われます。

9to5Macは17 Proからの買い替え理由は乏しいと評価しています。機種全体の変化が小さいですからね。しかし特定の条件での撮影で役立つことは、その用途で用いる必要がある方々にとっては十分な購入理由になるのではないでしょうか。

そして海外版を選ぶなら、カメラに加えて、当ブログでも特集している中国本土・香港・日本のSIM仕様と価格比較も購入判断の材料になります。

発売直前の今こそ、自分が撮る場面と使う場所が選択の軸になるため、よく吟味なさることをお勧めします。新機能の数よりも、撮り直しが減る一枚。二度とない一瞬を、失敗することなく最高の一枚へ。それらを可能にするハードウェアにお金を払いたいものですね。結局人々が買うのはハードウェアそのものというより、そのハードウェアが実現する「価値」なのですから。。

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記事は以上です。

(記事情報元:Apple製品ページApple技術仕様。実機評価:9to5MacPetaPixelTom’s GuideMacRumors

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