iOS 11のiPhone旧機種で、速度低下の影響を受ける機能と受けない機能まとめ

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昨年末から大騒ぎとなっている、AppleのiOS 11によるiPhone旧機種の速度低下問題で、確かに多くのユーザが端末の速度低下を実感していました。例えば、動きが鈍くなるなど。。

そしてそれを検証したのはPhoneArena等のメディアで、昨年12月21日にそのことが発表されて話題になりました。その際にはメディアはGeekBenchによるCPUベンチマーク結果によって速度低下の裏付けを取ったのでした。そして12月22日にAppleはその件で集団訴訟を起こされ、12月28日にAppleが正式に謝罪しバッテリー交換の値下げを発表したという経緯があったことは皆さんご存じの通りです。

Apple-Old-iPhone

ところでPhoneArenaが証明した通り、性能が下がるのはCPUの速度もあるのですが、それに伴ういくつかのシステム上の動きにも影響があることがわかっています。ただ、速度低下や性能低下に影響しない機能もあります。以下に影響する機能としない機能をまとめてみました。

iPhone旧機種のiOS 11による速度低下の影響を受ける機能

  • アプリの起動時間が遅くなる
  • 画面をスクロールする際に、スクロール速度が落ちる
  • バックライトが暗くなる(コントロールパネルで調整可能)
  • スピーカーのボリュームが3dbまで落ちる
  • 一部のアプリでは、画面のリフレッシュレートが徐々に落ちる
  • 極端な状況下で、カメラのフラッシュがオフになる(カメラアプリで確認可能)
  • バックグラウンドでデータを更新するアプリでも、起動時にデータを再読み込みする必要がある(起動が遅くなる)

 

iPhone旧機種のiOS 11による速度低下の影響を受けない機能

  • 携帯電話基地との間の通話の品質やネットワーク速度
  • カメラによる写真や動画の品質
  • GPSに関わる機能、位置情報の正確さ
  • 加速度センサー、ジャイロセンサー、気圧計等のセンサー機能
  • Apple Pay機能

 

AppleはCPUだけではなく、他にも調整を行っていた

上記のことから、AppleはCPUの周波数クロックを下げるだけではなく、スクリーンやスピーカー、フラッシュなどにも調整を加えていることがわかります。ただ、電話や通信、センサー類やApple Payなどの部分には何ら速度低下の措置をとっていないことがわかります。その原因ははっきりとはわかりませんが、恐らくそれらの機能にまで制限をかけると本当の意味でユーザとのトラブルに発展することを恐れてのことではないかと推測できます。

 

1年しか最高の性能を発揮できないのはおかしい

このiOS 11による旧型iPhoneへの制限の影響の有無について、フォーブス(Forbes)もPhoneArenaと同様の見解を発表しています。フォーブスは、iPhoneが非常に高い利益率をとっておきながら、1年しか最高の性能が発揮できないのは正常なことではないとしており、現在最新で非常に価格が高いiPhone Xも、今年2018年末或いは2019年には性能が悪くなってしまう可能性がありうるとも指摘しています。

なぜなら、現在ベータテスト中の最新のiOS 11.2.5の中で、Appleはユーザにバッテリー設定の中でバッテリーの健康状態を保つための推奨設定がオンにできるようになっているのですが、そこではバッテリーが古くなることで自動的にシャットダウンしてしまう問題をどう回避するかについては具体的な言及がなかったからです(Appleは、iPhone 6sが自動的にシャットダウンするという問題にあわせて、iOS 11で性能低下をさせる措置をとった、と釈明しているからです)。

これはつまり、最新のiPhone XやiPhone 8シリーズのユーザも、将来的にはiOS上で「バッテリーを保つ」か「性能を保つ」という2種類の選択が可能になることを意味しますが、しかし別の視点から見ればこれは完全に二者択一で、つまりお金を払ってバッテリーを交換しない限り、今後iPhoneが最高の性能を保つことはできなくなってしまうことになります。

現在のiOS 11.2.5ではそのようなことになっていますが、Appleは将来的にiOS 11.3或いはiOS 12上で、これらの問題を一気に解決する可能性がありますが、まだ今の段階では何とも言えません。

 

Appleのユーザの同意を得ずに旧機種機能低下という措置をとった代償は重い

いずれにせよ、Appleはユーザに黙って旧型iPhoneの機種をiOSレベルで機能低下させた代償は重く、いくらどんな言葉で取り繕っても、誰の目から見ても白々しく映るだけです。いくらユーザフレンドリーだから、ユーザのことを考えた末の措置であっても、ユーザの同意なしに性能を下げたり、またはバッテリーを交換しない限り最高の性能が発揮できなくなるというのは、誰が考えてもおかしなことです。

そしてもしこれがスマートフォンに発生する普遍的な問題であれば、他のメーカーも同じようなことをしているはずですが、LGやSAMSUNGははっきりと、そんなことは過去にもしていないし今後も絶対しないと宣言しているほどです。

旧機種への故意の性能低下は、Appleの「余計なお世話」であったことは明らかです。Appleは今後様々な対策をもって、その誠意を示していくしかないでしょう。

記事は以上です。

(記事情報元:WeiPhone

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