4年ほど前、iPhone 10周年の2017年を記念してiPhone Xがリリースされ、iPhoneリリース後初めてホームボタンを廃止し、Face IDを初めて搭載、顔認証システムとしては他社製品の数年先を行く先進的な製品であったことから注目を浴びました。
そんな記念碑的な製品のiPhone Xですが、そのプロトタイプ(Apple社内開発サンプル)製品の写真が、Twitter上でAppleの希少製品収集家のGiulio Zompetti(@1nsane_dev)氏によって公開されています。
このiPhone X プロトタイプ機の最大の特徴は、発売されなかった「Jet Black(ジェットブラック)」色であったことです。ちなみにJet Black色はその前年、2016年にリリースされたiPhone 7にのみ採用された色でした。
また、このiPhone Xでは同時に発売されたiPhone 8とは異なり、背面のデュアルカメラが縦方向に初めて搭載されたのも特徴でした。そしてプロトタイプでは下側のiPhone X 製品版と比べ、外側のガラスの枠の部分が丸みを帯びているのが特徴となっています。
更に、iPhone X プロトタイプではスリープボタン(電源ボタン)がそれまでのiPhone 7並かそれ以下の長さになっているのが特徴的です。下側のがiPhone X 製品版で、この次期からスリープボタンは長い設計のままですね。
AppleがiPhone 7でせっかく売り出したジェットブラック色を廃止したのは、非常に傷つきやすく、また指紋がつきやすかったことにあります。更にiPhone Xは背面がガラスであったことから、ジェットブラック色にしてしまうとロゴやiPhoneのマークが見にくくなってしまうという欠点があります。恐らくそれらの理由から、AppleはiPhone Xやそれ以降のiPhoneへのジェットブラック色の導入をしていません。
#Prototype iPhoneX Jet Black color!
This iPhone X featured a standard dimension power button and a rounded frame for the camera glass.
Apple probably discarded this color variant due to the fact that the logo and the label weren’t visible. #AppleCollection #onemorething pic.twitter.com/lTO6CQ7T90— Giulio Zompetti (@1nsane_dev) April 23, 2021
なお、iPhone Xの外観デザインは、背面カメラ部分の巨大化を除いて現行のiPhone 12シリーズにまで基本的に受け継がれていて、恐らく今年秋にリリースされるとみられている次世代iPhone【iPhone 13】シリーズでも大きく変わらないだろうとみられています。となると、ほぼ5年以上同じデザインが使われることになります。iPhone 12で基板が移動したことからSIMトレイの場所が変わったくらいでしょうか。そういう意味ではiPhone Xはやはりエポックメイキング的な製品であったといえるでしょう。
珍しいiPhone X ジェットブラック色のプロトタイプの写真をアップしてくれたGiulio Zompetti氏には感謝ですね。
なお、今年1月には別のTwitterユーザがブラック&スレート色のiPhone 5sのプロトタイプとされる写真をアップしていました。
ブラック&スレート色はこれまでiPhone 5にしか採用されていません。ということは、Appleはとりあえずプロトタイプにはその当時現行最新機種の色を採用して作っているということになりそうですね。
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