iPhone 7s/8のため?Appleのサプライヤーが銀ナノワイヤーによるフレキシブルタッチパネルの生産を開始

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サプライヤーやサプライチェーンの動向は、Appleの将来の製品を占うのに絶好の材料だ。

昨日の台湾DigiTimesの報道によると、TPK Holding(宸鴻科技)が銀ナノワイヤーを利用したフレキシブルタッチパネルの生産を加速しているという情報が入っている。TPK HoldingはAppleより公式に発表されているサプライヤーリストに名を連ねているだけに、同社の挙動は将来のAppleのiOSデバイスと関係があるとみてもおかしくない。

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TPK HoldingのMicheal Chung代表取締役兼CEOによると、同社は銀ナノワイヤー技術に関する200以上の特許を取得しており、この銀ナノワイヤーが透明電動膜ITO(酸化インジウムスズ)の代替物質となるとしている。インジウムは高価で安定供給に限界があり、また脆弱で曲げ耐性もなく、薄膜作製には真空過程を必要とするためコストがかさむことから、代替物質の研究が進んでいた。ちなみにこの材質は現在は通常のソリッドなタッチパネルに用いられている。

Chung CEOは更に、この技術が完全に成熟してから商用に使用するとし、その期間は少なくとも2年は必要だとしている(ということはiPhone 7s、或いはiPhone 8以降への搭載となろう)。ただTPK Holdingとしては、彼らの大顧客のうち一部が2016年後半には銀ナノワイヤーをもとにしたフレキシブルタッチパネルディスプレイを搭載したハイエンドデバイスの開発或いは採用を発表するだろう、とも発言している。

ITOに比べ、ナノワイヤーは導電性に優れ、触感や更に細かい圧力感知も可能となる。昨年Appleがリリースした12.9インチのiPad Proにもこの材料が使われるのではないかという噂も流れたが、これまでの分解研究によればこの材料が使われたという報告はない。サプライチェーンのレポートには、Appleが既にサプライヤーのナノワイヤーディスプレイのサンプルの評価を進めていることが暗示されている。Appleが評価を進めているのはLG Display、Samsung Display、Japan Display(JDI)も含まれるという。

 

画蛇添足 One more thing…

フレキシブルタッチパネルディスプレイを搭載したiPhone。。いったいどのようなものになるのだろう。自由な形態への加工が可能になるのだろうが、そんなデザインが果たしていいのだろうか、、想像もつかない。

そしてそんな端末にどんな機能が期待されるのだろう。。本体が本当に極薄のディスプレイのみになるようだったら、今後は携帯電話というよりウェアラブルデバイスのようになるのかもしれない。ただ、バッテリーのイノベーションが伴わないと実現は難しいのではないかと思われる。

記事は以上。

(記事情報元:Digitimes

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