【オンタリオ湖は「アメリカ湖」に】Apple Maps、大統領令に従い米国内の表示を変更。拒否した老舗MapQuestはまさかのチャート1位

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【Apple Maps】が、五大湖のひとつオンタリオ湖の名前を、米国内の表示で「Lake America(アメリカ湖)」に変更しました。カナダとの貿易摩擦のさなかに出されたトランプ大統領令に従ったものです(9to5Mac)。奇妙なのはその表示方法と、たったひとつだけ従わなかった地図アプリのその後です。
光るデジタル地図の上で、湖の名前ラベルが2方向に剥がれて分かれていくCGイメージ(国によって地名が変わることの象徴)

何が起きたか

  • 先週、トランプ大統領がオンタリオ湖を「Lake America」へ改名する大統領令に署名。対カナダ貿易摩擦の一環
  • Google Mapsが数日先に変更を実施。「米国の地名データベース(GNIS)に従う」という2025年のアメリカ湾(旧メキシコ湾)改名時と同じ理屈
  • Apple Mapsも追随。内務長官によれば「トランプ氏がAppleに直接働きかけた
  • 表示は利用者の国で切り替わる。米国では「Lake America」、カナダでは従来どおり「Lake Ontario」、その他の国では併記
  • 老舗のMapQuestだけが改名を拒否。すると称賛のダウンロードが殺到し、ナビアプリのチャートで1位に躍り出た

「国によって地図が違う」は、中国では昔からの日常

ここからは中国在住者としての話です。「同じ場所なのに、どの国から見るかで地名が変わる」という今回の仕組み、初めて見る方は驚いたかもしれません。ただ、実はこれ、中国では昔からの日常です。中国の地図は法律で表示内容が厳密に定められていて、国境線も地名も、中国版だけ他国と違う描かれ方をします。AppleもGoogleも、中国向けの地図ではその要求どおりの表示に切り替えてきました。国ごとに見せる地図を変えるという技術も運用も、地図アプリ各社はとうの昔に、主に中国のために完成させていたのです。

今回の一件が象徴的なのは、その仕組みが初めて本格的に、米国自身のために使われたことだと思います。「地図は政治」というのは、これまで主にアジアの話でした。それが五大湖に来た。地図の上では、世界はもうずいぶん前から一枚ではないのですが、それがいよいよ誰の目にも見える形になってきました。

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拒否したMapQuestに起きたこと

そして今回いちばんの見どころは、MapQuestです。1996年生まれ、Google Mapsに敗れて久しい老舗中の老舗が、今回の改名を拒否。すると「よく言った」とばかりにダウンロードが急増し、ナビゲーションアプリのチャートで1位に躍り出ました。四半世紀前の王者が、地図の中身ではなく地名を変えなかったことで返り咲く。広告費ゼロ、開発ゼロ。2026年のアプリ市場で最も費用対効果の高いマーケティングは、「ノー」と言うことでした。

ただ、MapQuestのこの勢いが長続きするかについては未知数です。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5MacMacRumors

※記事中の画像はイメージです。

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