MacRumorsによると、内部事情をよく知る人物からの情報として、米Apple社が今年7月、カメラのイメージセンサーの開発で独自技術を持つとされるInVisage社を買収していたことがわかりました。リーク情報以外にも、いくつかの状況証拠が、今回の買収の事実を裏付けています。
AppleがInVisage社を買収したことを裏付けるいくつかの状況証拠あり
現在、InVisageは著名なベンチャーキャピタルのNokia Growth PartnersとInterWest Partnersの投資先リストから名前が消えています。またInVisage社も自社サイトからニュースと従業員情報のページ等を削除し、かなり簡素化しています。過去、多くのAppleに買収された企業は自社のウェブサイトを簡略化するか、削除するなどの行動をとっており、今回のInVisage社のサイト改変もそれに沿ったものとなります。
またLinkedInの情報によれば、現在までに少なくとも6名の元InVisage社員がAppleに加入しています。そのうちのネイル・カリウリン(Nail Khaliullin)氏は、今年7月にAppleに入社してハードウェアエンジニアとなっており、これは噂の時期と一致します。
また今年6月に、InVisage社はカリフォルニア州に製造のための子会社を設立したことを申請していましたが、その後すぐにその申請を取り消していることから、Appleに買収されたことで製造は自社で行わないこと決定がなされたことが推測されます。
InVisage社とその独自のイメージセンサー技術とは
InVisage社は2006年に設立され、本社はカリフォルニア州にあります。同社は全く新しいイメージセンサーを開発しており、それは”QuantumFilm”と呼ばれています。
これはその名の通り、専用の”QuantumFilm(量子薄膜)”を使ってスマートフォンなどのカメラの感光性能を最大限に高めるというものです。InVisageは自社のウェブサイトで、QuantumFilmはダイナミックレンジを従来の3倍と飛躍的に引き上げることができるとしており、それによってユーザが暗い場所や明暗の差が激しいような環境でもより綺麗できめ細かい写真が撮れるようになるとのことです。
将来のiPhoneのカメラ性能が飛躍的に上昇するかも
もしAppleの同社の買収が順調に進んでいれば、InVisage社の技術、QuantumFilmは近い将来、iPhoneやiPadなどのカメラに用いられるでしょう。Appleにとっても、ユーザにとっても、イメージセンサーの性能があがることはよいことです。しかも、飛躍的に上がるのであれば他社スマホとの差が歴然となるでしょう。特によくiPhoneで写真を撮る人にとっては普段の写真がより綺麗になるのはいいことで、よりコンデジの立場がなくなっていきそうです。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)