米Apple社は去る4月27日、Apple Store(直営店)及びプレミアムリセラーに対して、社内メモを送っていました。その内容は、「全てのiPhoneのバッテリー交換の在庫は、現在遅延なく交換できるようになっています」というものだったようです。これはつまり、Appleの直営店やプレミアムリセラーでバッテリー交換をするときに、今後は何日も待ったりする必要がなくなる、ということのようです。
ただし、このことは全ての直営店やプレミアムリセラーが、常にその場で交換するための十分な在庫を持ち合わせていることを意味するわけではなく、また国や地区によっても違いがあるようです。Appleはサポートページで、「一部の修理には最長で5営業日かかります」という表示を崩していません。
AppleはiOS 11から導入された、iPhone 7シリーズを含む旧機種のバッテリー性能が落ちると”安全のために”という名目でシステムの性能を低下させるという機能を、ユーザに無断で導入したことから、今年に入ってからすぐの2018年1月2日に、直営店やプレミアムリセラーで安価で交換するプログラムを始めています。
このバッテリー交換プログラムによって、急激にバッテリーの需要が増え、在庫が一気に枯渇したことが背景にあります。iPhone 6 Plus用のバッテリーの在庫が枯渇したことから、iPhone 6s Plusに本体交換するという措置までとられたほどです。
この段階を経て、今回恐らく旧機種のバッテリーの追加生産がようやく追いついたといえそうです。
Appleが安価でバッテリーを交換するという特別措置は、「安価」や「値下げ」というと聞こえはいいですが、期間限定でAndroidの各メーカーと同レベルの、いわゆる常識レベルの価格に合わせただけという指摘もあり、個人的にはその「真の意味でのディスカウントとはいえない」という見解の方が納得できます(Apple、サービス料高すぎですよね。。)。
なお、この特別価格でのバッテリー交換は今年いっぱいのみとされていて、来年以降はまた通常のとてつもなく高い値段での交換に戻りますので、性能が低下している旧機種のバッテリーは早めに交換することをお勧めします。またバッテリーが足りなくなることもなきにしもあらずですからね。バッテリーの状態は、iOS 11.3以上(記事更新時点での最新版はiOS 11.3.1)にアップデートすれば確認することができます。
ただし、Appleはバッテリー交換前にiPhoneにその他の問題があった場合は、それらを保証範囲或いは保証外の場合は有償修理してから、バッテリーを交換するとしていて、実際Apple直営店にバッテリー交換に持ち込んだところ、ほんの少しだけシャーシに傷があると指摘されて有償修理や本体交換になって、データのバックアップをとっていなかったことから保存していたデータが消えたなどのトラブルが発生しています。
Appleに修理に持ち込む場合は、必ずバックアップをとることをオススメします。また、Appleでのバッテリー交換はその場でやってもらえるならいいですが、そうでない場合は逆に信頼できるサードパーティのiPhone修理屋さんに持ち込んだ方が、データも消えずしかも短時間で交換できることもあります。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)