マーケティングリサーチのリーダー格でもあるDecision Analystの9月のデータによると、Appleはテクノロジーの専門家達にとって、世界的にも”技術的に最も先進的”な会社と認識されていることがわかりました。
1000人を超えるテクノロジーの専門家が参加して行われたアンケートによってその結果が得られたとのことです。その専門家には、エンジニア・科学者・プログラマや企業のテクノロジー主任担当などが含まれます。そして実際のアンケートでは68もの会社がリストアップされ、そのうち5つの最も先進的なテクノロジーを持つ会社を選ぶ、という方式になっており、最終的にAppleが46.9%の得票率でトップの座についたとのことです。
Appleが世界で最も先進的としている考えは、アメリカ・カナダ・EU・ロシア・アジアとラテンアメリカでアンケートに参加した人達にとって共通のものでした(ほぼ世界的に共通した認識といえます)。そしてトップ5にはAppleの下にマイクロソフト(Microsoft、40.4%)、サムスン(SAMSUNG、36.9%)、グーグル(Google、34.3%)、インテル(Intel、24.4%)と、基本的にスマートフォンやコンピュータに関わる超有名企業が入っています。
アナリストのJerry W. Thomas氏は、「Appleはとてもいい例だといえます。技術的に世界をリードする製品、イノベーティブなデザイン、高品質の製造、ハイエンドな値付け、そして戦略的マーケティングのストーリーの全てが、同社の持続的発展を形作っているのです」
「Appleは自らの戦略の力を発揮したといえます。彼らは長期的な思考と計画で、綿密で行き渡った研究、そして持続的な執行能力と持続的なマーケティング能力があります。様々な浮き沈みを経験した後、Appleは長期的な目標を見失うことがなく、多くのアメリカの大企業が短期的な思考によって成り立っていることに比べれば鮮明なコントラストがあるといえます。Appleの追求は、恐らく他社がみな学んで模倣したいと考えているビジネスモデルなのではないでしょうか」と評価しています。
いずれにせよ、ここまで多くのテクノロジーの専門家に支持されているということは、Appleはまだまだ先が長いといえるかもしれません。スティーブ・ジョブズが築いた基礎が、現在もティム・クックCEOによって受け継がれ、そしてそれが更に強大なものになっているといえるでしょう。そう考えれば、ティム・クックCEOの功績は偉大なものといえるのではないでしょうか。今後、どの分野に進出していくのか、そしてその技術的・資金的・マーケティング的な優位性を活かしてどんなイノベーションを起こしていくのか、楽しみですね。
ちなみにリストアップされた68社全ての会社の得票率は以下の通りです。
日本企業で善戦しているのは11位のSonyで14.7%ですが、それ以外は10%以下の得票率となって不甲斐ない結果になっています。東芝(Toshiba、4.0%)、任天堂(Nintendo、2.2%)、日立(Hitachi、1.8%)、シャープ(Sharp、1.1%、既にホンハイに買収されていますが)、富士通(Fujitsu、1.0%)、NEC(0.7%)となっています。中国企業はHuawei(7.6%)、Lenovo(7.3%)、Alibaba(3.4%)、ZTE(1.1%)となっていますが、全体的にその経済力の割には、技術的にそこまで評価されていないことがわかります。
記事は以上です。
(記事情報元:Decision Analyst via Business Insider)